文字と式③

 

 

「一次式の計算(加法・減法)」をマスターしよう

「文字と式」のルールに慣れてきたら、次はいよいよ文字式どうしの計算です。

ここでは、中学1年生で学ぶ「一次式の加法(たし算)」と「減法(ひき算)」のやり方を、つまずきやすいポイントを含めて分かりやすく解説します。

 

1. 計算の前の最重要キーワード:「同類項」

一次式の計算は、「同類項(どうるいこう)をまとめる」という一言に尽きます。

まず、この言葉の意味をしっかり理解しましょう。

同類項とは:

式の中で、文字の部分が全く同じ項のことです。

例:3x と 5x → 文字がどちらも x なので同類項です。

例:-2a と 7a → 文字がどちらも a なので同類項です。

例:4y と 2 → 文字の部分が違うので同類項ではありません。

例:6x と 6y → 文字が違うので同類項ではありません。

数字だけの項(+5 や -1 など)も、数の項(定数項)という仲間です。

【計算の基本原則】

計算できるのは、同類項どうしだけ!

3x と 5x は足し算できますが、3x と 5y はそれ以上計算できず、3x + 5y のままです。

「りんご3個とみかん5個」を「りんごみかん8個」とまとめられないのと同じイメージです。

 

2. 一次式の加法(たし算)

たし算は、シンプルに同類項どうしをまとめるだけです。

計算の手順

カッコをはずす: 式にカッコがあれば、まずははずします。

足し算の場合は、そのままはずせばOKです。

同類項を見つける: 「文字の項」と「数の項」に仲間分けします。

同類項をまとめる: それぞれの仲間どうしで、係数(文字の前の数字)を計算します。

【例題】 (4x + 3) + (2x - 5) を計算しなさい。

カッコをはずす

4x + 3 + 2x - 5

同類項を見つける

文字の項(xの仲間): 4x と +2x

数の項(数字の仲間): +3 と -5

慣れるまでは、下線や○で囲むなど、印をつけると分かりやすいです。

4x + 3 + 2x - 5

同類項をまとめる

xの仲間: 4x + 2x = (4 + 2)x = 6x

数字の仲間: +3 - 5 = -2

合体させる

6x - 2

答え: 6x - 2

 

3. 一次式の減法(ひき算)

ひき算は、カッコのはずし方に一つだけ注意点があります。

ここが一番の間違いやすいポイントです!

【最重要ルール】

マイナス「-」の後ろのカッコをはずすとき、カッコの中のすべての項の符号が逆になる!

-(A + B) → -A - B

-(A - B) → -A + B

これは、(-1)をカッコの中のすべてに分配してかけるのと同じ意味です。

計算の手順

カッコをはずす: 上のルールに従って、慎重にカッコをはずします。

同類項を見つける: たし算と同じです。

同類項をまとめる: たし算と同じです。

【例題】 (7a + 2) - (3a - 4) を計算しなさい。

カッコをはずす

前のカッコ (7a + 2) はそのままはずします → 7a + 2

後ろのカッコ -(3a - 4) は、中の符号をすべて逆にします。

3a は -3a に

-4 は +4 に

結果: 7a + 2 - 3a + 4

同類項を見つける

文字の項(aの仲間): 7a と -3a

数の項(数字の仲間): +2 と +4

同類項をまとめる

aの仲間: 7a - 3a = (7 - 3)a = 4a

数字の仲間: +2 + 4 = +6

合体させる

4a + 6

答え: 4a + 6

 

まとめ

一次式の計算をマスターするためのポイントは3つです。

① 同類項を見つけること: 計算できる仲間を探す。

② 計算するのは係数だけ: 文字の部分は変わらない(x + x が 2x になるだけで x² にはならない)。

③ ひき算は符号チェンジ: -( ... ) のカッコをはずすときは、中の符号をすべて逆にする。

これらのルールを守って練習を繰り返せば、必ずスムーズに計算できるようになります。

ここは方程式を解くための基礎体力となる部分なので、しっかり身につけましょう。