中学校の数学で登場する「文字と式」は、算数から数学へとステップアップするための非常に大切な単元です。
小学校では具体的な数字で考えていたのに対し、xやaといった文字を使って数量を表す方法を学びます。
これをマスターすれば、より複雑な問題をスッキリとシンプルに考えられるようになります。
「どうして数字の代わりにわざわざ文字を使うの?」と疑問に思うかもしれません。
それには、こんな理由があります。
例えば、「1個100円のりんごをいくつか買ったときの代金」を考えます。
買う個数が決まっていなければ、代金も決まりません。
この「いくつか」のような具体的な数がまだ分からない、あるいは色々な数が入りうる場合に、文字xを使って「x個」と表します。
「(長方形の面積)=(たて)×(よこ)」と⾔葉で書くと長くなりますが、たてをa、よこをbとすると、「a × b」というように、どんな長方形にも当てはまる公式を簡潔に表現できます。
文字を使って式を表すときには、世界共通の特別なルールがあります。
これは必ず覚えましょう。
数字と文字のかけ算: 数字を文字の前に書きます。
x × 3 → 3x
a × (-5) → -5a
文字どうしのかけ算: アルファベット順に並べるのが一般的です。
b × a → ab
x × y × a → axy
「1」とのかけ算: 数字の「1」は省略します。
1 × x → x (1xとは書かない)
-1 × a → -a (-1aとは書かない)
x × x → x²
a × a × a → a³
わる数が分母(下)、わられる数が分子(上)になります。
a ÷ 5 → a/5 (5分のa)
3x ÷ y → 3x/y (y分の3x)
※注意:足し算の「+」と引き算の「-」の記号は省略できません。
ルールがわかったら、身の回りのことを文字式で表す練習をしてみましょう。
考え方: (1本の値段)×(本数)なので a × 6
答え: 6a 円
考え方: (払ったお金)-(代金)
みかんの代金は x × 4 で 4x 円。
答え: 1000 - 4x 円
考え方: (時間)=(道のり)÷(速さ)なので x ÷ 5
答え: x/5 時間
文字式に慣れてきたら、次は「代入(だいにゅう)」を学びます。
式の中の文字を、具体的な数字に置きかえることです。
代入して計算した結果のことです。
省略された記号を戻す: 4x + 5 は 4 × x + 5 のこと。
代入する: x を 3 に置きかえる → 4 × 3 + 5
計算する: 12 + 5 = 17
よって、x = 3 のときの式の値は17です。
特に、負の数を代入するときは、(-3) のようにカッコをつけて代入すると計算ミスが減ります。
「文字と式」は、数学の言葉を学ぶようなものです。
最初はルールが多くて戸惑うかもしれませんが、一度身につけてしまえば、方程式や関数といったこれからの数学学習がとてもスムーズになります。
たくさんの問題を解いて、文字式のルールに早く慣れることが上達への一番の近道です。