√のついた平方根の計算は、一見難しそうに見えますが、実は文字式の計算と非常に似ています。
xやyと同じように√2や√3を「文字のようなもの」として扱えば、加法・減法(たし算・ひき算)や乗法・除法(かけ算・わり算)のルールがすんなり理解できます。
ここでは、4つの計算ルールと、計算を簡単にするための下準備「変形」について徹底解説します。
計算を始める前に、まず√の中の数字をできるだけ小さくする作業が不可欠です。
√の中に何かの2乗があれば、その数を√の外に出すことができます。
√(a²b) = a√b
√の中の数を素因数分解して、2乗のペアを探します。
例:√12 を簡単にする
12を素因数分解 → 12 = 2 × 2 × 3 = 2² × 3
2がペアになったので、2を√の外に出せる。
√12 = √(2² × 3) = 2√3
例:√72 を簡単にする
72を素因数分解 → 72 = 2 × 2 × 2 × 3 × 3 = 2³ × 3² = 2² × 3² × 2
2のペアと3のペアがあるので、2と3を外に出せる。
外に出した数はかけ算する → 2 × 3 = 6
√72 = √(2² × 3² × 2) = 2 × 3 × √2 = 6√2
かけ算とわり算は、比較的シンプルなルールです。
ルール: √の中の数字どうし、外の数字どうしで、それぞれかけ算します。
a√b × c√d = (a×c)√(b×d)
例: 2√3 × 4√5
外どうし: 2 × 4 = 8
中どうし: 3 × 5 = 15
答え: 8√15
ルール: 乗法と同じく、√の中の数字どうし、外の数字どうしで、それぞれわり算します。
分数の形にすると計算しやすいです。
a√b ÷ c√d = (a/c)√(b/d)
例: 6√10 ÷ 2√5
分数の形に: (6√10) / (2√5)
外どうし: 6 ÷ 2 = 3
中どうし: 10 ÷ 5 = 2
答え: 3√2
たし算とひき算は、文字式の同類項をまとめる計算と全く同じです。
√の中の数字が同じものどうししか、足したり引いたりできません。
a√m + b√m = (a+b)√m
a√m - b√m = (a-b)√m
√3が共通しているので、xのように考える → 5x + 2x
係数(前の数字)を計算: (5 + 2)√3 = 7√3
答え: 7√3
√2は1√2のこと。
4√2 - 1√2 = (4 - 1)√2 = 3√2
答え: 3√2
√2 + √3 は、x + y のように種類が違うので、これ以上計算できません。
このままでは√の中が違うので計算できません。
そこで、最初に√の中を簡単にします。
√12 = √(2² × 3) = 2√3
√27 = √(3² × 3) = 3√3
式を書き換えると 2√3 + 3√3 となり、√の中がそろいました!
計算: (2 + 3)√3 = 5√3
答え: 5√3
計算の答えが 3/√2 のように、分母に√が残ってしまった場合、分母から√をなくすというルールがあります。
これを「分母の有理化」といいます。
分母と分子に、分母と同じ√の数をかけ算します。
(同じ数を分母・分子にかけるので、分数の大きさは変わりません)
例:3/√2 を有理化する
分母と分子に √2 をかける。
(3 × √2) / (√2 × √2)
√2 × √2 = 2 なので、
3√2 / 2
答え: 3√2 / 2
√の計算をマスターするための手順は以下の通りです。
まず、すべての√の中をできるだけ小さくする。
分母に√があれば、有理化する。
乗法・除法は、中どうし・外どうしで計算。
加法・減法は、√の中が同じもの(同類項)だけをまとめる。
これらのルールを、文字式の計算と同じような感覚で使いこなせるよう、繰り返し練習することが大切です。