平方根②

 

 

「根号(ルート√)を含む式の計算」完全攻略

√のついた平方根の計算は、一見難しそうに見えますが、実は文字式の計算と非常に似ています。

xやyと同じように√2や√3を「文字のようなもの」として扱えば、加法・減法(たし算・ひき算)や乗法・除法(かけ算・わり算)のルールがすんなり理解できます。

ここでは、4つの計算ルールと、計算を簡単にするための下準備「変形」について徹底解説します。

 

計算の前の必須準備:√の中を簡単にする

計算を始める前に、まず√の中の数字をできるだけ小さくする作業が不可欠です。

【ルール】

√の中に何かの2乗があれば、その数を√の外に出すことができます。

√(a²b) = a√b

【やり方】

√の中の数を素因数分解して、2乗のペアを探します。

例:√12 を簡単にする

12を素因数分解 → 12 = 2 × 2 × 3 = 2² × 3

2がペアになったので、2を√の外に出せる。

√12 = √(2² × 3) = 2√3

例:√72 を簡単にする

72を素因数分解 → 72 = 2 × 2 × 2 × 3 × 3 = 2³ × 3² = 2² × 3² × 2

2のペアと3のペアがあるので、2と3を外に出せる。

外に出した数はかけ算する → 2 × 3 = 6

√72 = √(2² × 3² × 2) = 2 × 3 × √2 = 6√2

 

1. 乗法(かけ算)と除法(わり算)

かけ算とわり算は、比較的シンプルなルールです。

乗法(かけ算)

ルール: √の中の数字どうし、外の数字どうしで、それぞれかけ算します。

a√b × c√d = (a×c)√(b×d)

例: 2√3 × 4√5

外どうし: 2 × 4 = 8

中どうし: 3 × 5 = 15

答え: 8√15

除法(わり算)

ルール: 乗法と同じく、√の中の数字どうし、外の数字どうしで、それぞれわり算します。

分数の形にすると計算しやすいです。

a√b ÷ c√d = (a/c)√(b/d)

例: 6√10 ÷ 2√5

分数の形に: (6√10) / (2√5)

外どうし: 6 ÷ 2 = 3

中どうし: 10 ÷ 5 = 2

答え: 3√2

 

2. 加法(たし算)と減法(ひき算)

たし算とひき算は、文字式の同類項をまとめる計算と全く同じです。

【最重要ルール】

√の中の数字が同じものどうししか、足したり引いたりできません。

a√m + b√m = (a+b)√m

a√m - b√m = (a-b)√m

【例題1】 5√3 + 2√3

√3が共通しているので、xのように考える → 5x + 2x

係数(前の数字)を計算: (5 + 2)√3 = 7√3

答え: 7√3

【例題2】 4√2 - √2

√2は1√2のこと。

4√2 - 1√2 = (4 - 1)√2 = 3√2

答え: 3√2

【注意!】√の中が違う場合は計算できない

√2 + √3 は、x + y のように種類が違うので、これ以上計算できません。

【応用問題】 √12 + √27

このままでは√の中が違うので計算できません。

そこで、最初に√の中を簡単にします。

√12 = √(2² × 3) = 2√3

√27 = √(3² × 3) = 3√3

式を書き換えると 2√3 + 3√3 となり、√の中がそろいました!

計算: (2 + 3)√3 = 5√3

答え: 5√3

 

計算の仕上げ:「分母の有理化」

計算の答えが 3/√2 のように、分母に√が残ってしまった場合、分母から√をなくすというルールがあります。

これを「分母の有理化」といいます。

【やり方】

分母と分子に、分母と同じ√の数をかけ算します。

(同じ数を分母・分子にかけるので、分数の大きさは変わりません)

例:3/√2 を有理化する

分母と分子に √2 をかける。

(3 × √2) / (√2 × √2)

√2 × √2 = 2 なので、

3√2 / 2

答え: 3√2 / 2

 

まとめ

√の計算をマスターするための手順は以下の通りです。

まず、すべての√の中をできるだけ小さくする。

分母に√があれば、有理化する。

乗法・除法は、中どうし・外どうしで計算。

加法・減法は、√の中が同じもの(同類項)だけをまとめる。

これらのルールを、文字式の計算と同じような感覚で使いこなせるよう、繰り返し練習することが大切です。