大和政権と古墳時代:大和政権と古墳

 

 

1. 古墳時代の始まりと古墳の出現

古墳時代とは?

3世紀の後半から7世紀頃までの約400年間を「古墳時代」と呼びます。

古墳とは?

この時代に、有力な豪族(ごうぞく)や、その上に立つ王を葬るために作られた、土を高く盛り上げた巨大な墓のことです。

古墳の出現は、それだけの規模の墓を作ることができる強力な権力者が登場したことを示しています。

古墳の形と副葬品

形:

円形の「円墳(えんぷん)」、四角形の「方墳(ほうふん)」などがありますが、最も特徴的なのは、円と四角を組み合わせた日本独自の形の「前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)」です。

これは鍵穴のような形をしており、特に有力な王や豪族の墓と考えられています。

副葬品:

墓の内部には、亡くなった王が使っていたとされる銅鏡や剣、玉などが一緒に納められました。

これらは、王の権威の象徴でした。

古墳の周りには、「埴輪(はにわ)」と呼ばれる、人や馬、家などをかたどった素焼きの土製品が並べられました。

 

2. 大和政権(ヤマト政権)の成立

4世紀頃になると、近畿地方(奈良盆地)の有力な豪族たちが連合して、一つの強力な政治権力を作り上げました。

これが「大和政権」です。

政権のトップ:「大王(おおきみ)」

大和政権の王は、「大王(おおきみ)」と呼ばれました。

(後の「天皇」の前身です。)

大王は、大和政権を構成する各地の豪族たちを従え、そのリーダーとして君臨しました。

大和政権の支配の広がり

巨大古墳が支配の証拠:

前方後円墳は、初めは近畿地方を中心に作られましたが、時代が進むにつれて、九州から東北地方南部まで、全国に同じような形のものが作られるようになります。

これは、大和政権の支配力が、近畿地方から日本列島の広範囲に及んでいったことを示しています。

各地の豪族たちは、大和政権の大王に従う証として、大王の墓である前方後円墳を真似て、自分たちの墓を作ったと考えられています。

世界最大の墓:「大仙陵古墳(だいせんりょうこふん)」

5世紀頃、大和政権の力はピークに達します。

その象徴が、大阪府堺市にある大仙陵古墳です。

エジプトのピラミッドや秦の始皇帝陵を上回る、世界最大級の墳墓であり、当時の大王(仁徳天皇の墓と伝えられている)の権力が、いかに絶大であったかを示しています。

 

3. 大和政権と大陸との関わり

大和政権は、朝鮮半島や中国大陸とも活発に交流していました。

朝鮮半島との関係:

当時、朝鮮半島は高句麗(こうくり)・百済(くだら)・新羅(しらぎ)の3つの国が争っていました。

大和政権は、百済と結び、鉄資源が豊富な伽耶(かや)地方(任那:みまな)に進出しようとしました。

この関係を通じて、朝鮮半島から多くの人々が日本に渡ってきました。

渡来人(とらいじん)がもたらした技術と文化:

朝鮮半島から渡ってきた人々を「渡来人」と呼びます。

彼らは、須恵器(すえき)と呼ばれる硬質の土器を作る技術や、機織り(はたおり)、金属の加工といった、当時の大陸の進んだ技術や文化を日本に伝えました。

また、後の飛鳥時代に仏教や漢字の本格的な導入に大きな役割を果たしたのも、この渡래인たちです。

彼らの貢献なくして、日本の古代国家の発展は語れません。

中国の歴史書に見る大和政権:

中国の歴史書には、5世紀に倭の五人の王(倭の五王)が、朝鮮半島南部での影響力を認めてもらうため、相次いで中国の南朝に使者を送ったことが記録されています。

これは、大和政権の大王が、大陸の皇帝の権威を利用して、国内や朝鮮半島での支配を確かなものにしようとしていたことを示しています。

 

まとめ

3世紀後半から、有力者の墓である古墳が作られ始め、「古墳時代」が始まります。

4世紀頃、近畿地方の豪族を中心に大和政権が成立し、その王は大王と呼ばれました。

日本独自の前方後円墳が全国に広がったことは、大和政権の支配が拡大していった証拠です。

5世紀には、大仙陵古墳に代表される巨大古墳が作られ、大王の権力は最大となりました。

朝鮮半島からやってきた渡来人が、大陸の進んだ技術や文化を伝え、大和政権の発展を支えました。

 

歴史
人類の出現 旧石器時代、新石器時代 四大文明 ギリシャ・ローマの古典文明 日本のあけぼの:旧石器時代、縄文時代 日本のあけぼの:弥生時代 大和政権と古墳時代:邪馬台国と卑弥呼 大和政権と古墳時代:大和政権と古墳 大和政権と古墳時代:大陸との交流 飛鳥時代:仏教の伝来 飛鳥時代:聖徳太子の政治 飛鳥時代:大化の改新と律令国家 飛鳥時代:白村江の戦い 奈良時代:律令制度と平城京 奈良時代:班田収授法と租・庸・調 奈良時代:聖武天皇と国分寺・東大寺 奈良時代:天平文化 平安時代:平安京への遷都 平安時代:摂関政治 平安時代:武士の発生 平安時代:国風文化 平安時代:院政と平氏 鎌倉時代:鎌倉幕府の成立 鎌倉時代:御家人と封建制度 鎌倉時代:承久の乱と執権政治 鎌倉時代:元寇 鎌倉時代:鎌倉仏教 室町時代:建武の新政と南北朝 室町時代:室町幕府の成立 室町時代:勘合貿易 室町時代:応仁の乱と戦国時代 室町時代:北山文化と東山文化 安土桃山時代:戦国大名の登場 安土桃山時代:ヨーロッパ人との出会い 安土桃山時代:豊臣秀吉による天下統一 安土桃山時代:桃山文化 江戸時代:江戸幕府の成立 江戸時代:幕藩体制 江戸時代:士農工商の身分制度 江戸時代:鎖国政策 江戸時代:産業の発達と交通網の整備 江戸時代:元禄文化 江戸時代:江戸時代の三大改革 江戸時代:化政文化 江戸時代:欧米列強の接近と幕府の動揺 江戸時代:開国と幕末の動乱 明治時代:大政奉還、王政復古 明治時代:明治維新 明治時代:富国強兵 明治時代:文明開化 明治時代:自由民権運動と大日本帝国憲法 明治時代:日清戦争・日露戦争 明治時代:不平等条約の改正 明治時代:日韓併合 世界の動き:市民革命 世界の動き:産業革命 世界の動き:アジアの植民地化 大正時代:第一次世界大戦と日本の参戦 大正時代:大正デモクラシー 大正時代:米騒動、社会運動の活発化 昭和時代:世界恐慌と日本の経済危機 昭和時代:軍部の台頭と満州事変 昭和時代:日中戦争と第二次世界大戦 昭和時代:ポツダム宣言受諾と日本の敗戦 昭和時代:民主化政策と日本国憲法 昭和時代:二つの条約 昭和時代:高度経済成長と国民生活の変化 昭和時代:公害問題 世界の動き:国際連合の発足 世界の動き:冷戦 世界の動き:アジア・アフリカ諸国の独立 世界の動き:冷戦の終結とグローバル化 平成時代:日本のバブル経済とその崩壊 現代:現代社会の課題 現代:新型コロナウイルスの流行と影響