江戸時代:開国と幕末の動乱

 

 

大政奉還(たいせいほうかん) - 1867年10月

一言でいうと、「徳川幕府が、政治を行う権利(政権)を朝廷(天皇)にお返しします」と宣言したことです。

誰が?: 15代将軍 徳川慶喜(とくがわ よしのぶ)

なぜ?:

この頃、薩摩藩や長州藩などを中心とする倒幕運動が非常に激しくなっていました。

武力で幕府を倒そうとする計画が、すぐそこまで迫っていたのです。

徳川慶喜は、このままでは武力衝突(戦争)が避けられないと考えました。

そこで、倒幕派の攻撃の口実をなくすため、先手を打って自分から政権を朝廷に返上したのです。

慶喜のねらい:

慶喜は、政権を返上したとしても、朝廷にはすぐに政治を行う力はないだろうと考えていました。

そのため、結局は経験のある徳川家が、新しい政治体制の中でも中心的な役割を担い、実権を握り続けられるだろうと期待していたのです。

この大政奉還により、形式上は、鎌倉時代から約700年続いた武士による政治(幕府)が終わりを告げました。

 

王政復古の大号令(おうせいふっこのだいごうれい) - 1867年12月

一言でいうと、「幕府を完全に廃止し、天皇を中心とする新政府を樹立する!」という倒幕派からの宣言です。

誰が?: 薩摩藩・長州藩などの倒幕派と、公家の岩倉具視(いわくら ともみ)らが中心となり、明治天皇の名前で出されました。

なぜ?:

倒幕派は、大政奉還が行われても、徳川慶喜が新政府で力を持つことを非常に警戒していました。

慶喜のねらいをくじき、徳川家の政治的な影響力を完全に排除する必要があると考えたのです。

これは、徳川家を新政府から締め出すための、クーデター的な宣言でした。

宣言の内容:

江戸幕府の廃止を正式に決定する。

これまでの摂政・関白といった役職をなくす。

天皇の下に、総裁・議定・参与の三職からなる新政府を立ち上げることを宣言する。

この宣言の後に行われた小御所会議(こごしょかいぎ)で、新政府は徳川慶喜に対し、将軍職の辞任(辞官)と、幕府の領地の返上(納地)を命じました。

 

まとめ:二つの出来事の関係

この二つの出来事は、以下のように整理すると分かりやすいです。

大政奉還 王政復古の大号令
誰の行動? 徳川慶喜(幕府側) 倒幕派(薩摩・長州など)
目的 武力衝突を避け、徳川家の実権を維持する(守りの一手) 徳川家の影響力を完全に排除し、新政府を作る(攻めの一手)
結果 形式的に幕府が終わる 実質的に幕府・徳川家が政治から排除される

流れ

倒幕の動きが活発化

徳川慶喜が先手を打って「大政奉還」を行う。

倒幕派が「それでは不十分だ!」とダメ押しで「王政復古の大号令」を出し、徳川家を完全に排除。

 

この結果、旧幕府勢力は強く反発し、翌1868年から新政府軍と旧幕府軍との間で戊辰戦争(ぼしんせんそう)が始まることになります。

この戦争に新政府軍が勝利し、日本は本格的な明治時代へと入っていくのです。

 

歴史
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