世界の動き:市民革命

 

 

市民革命とは?

新しく力をつけてきた市民(商工業者や農民など)が中心となって、 国王などによる絶対的な支配(絶対王政)や、生まれながらに身分が決まっている古い社会の仕組み(封建制度)を倒し、 自由で平等な、市民が政治の主役となる社会を目指した革命のことです。

この革命の背景には、「人間の権利は生まれながらにあり、政府はそれを守るために存在する」といった啓蒙思想(けいもうしそう)が大きな影響を与えました。

 

1. アメリカ独立革命(1775年〜1783年)

一言でいうと、「イギリスの植民地だったアメリカが、独立を勝ち取り、新しい国を建国した革命」です。

なぜ起こったのか?(原因)

当時、北アメリカの東海岸にはイギリスの13の植民地がありました。

イギリスは、フランスとの戦争で財政が厳しくなったため、植民地に対してお茶や書類などに重い税金をかけ始めました(印紙法など)。

植民地の人々は、「我々の代表がイギリスの議会に参加していないのに、勝手に税金を決めるのはおかしい!」と激しく反発しました。

この時の有名なスローガンが「代表なくして課税なし」です。

どのような流れだったか?

ボストン茶会事件(1773年): 税金に怒った人々が、ボストン港でイギリス船のお茶を海に投げ捨てる事件が起こります。

独立戦争の開始(1775年): イギリスとの間で武力衝突が始まり、独立戦争がスタートします。

植民地軍の総司令官はワシントンでした。

独立宣言(1776年):

戦争のさなか、ジェファーソンらが起草した独立宣言を発表します。

ここには、「すべての人間は平等につくられ、生命、自由、幸福を追求する権利を持つ」という、啓蒙思想に基づいた革命の理念がはっきりと示されました。

フランスなどの支援: 植民地側は、イギリスと対立していたフランスなどの支援を受けて戦いを有利に進めます。

独立の承認(1783年): イギリスとの間でパリ条約が結ばれ、アメリカの独立が正式に認められました。

どのような影響を与えたか?

アメリカ合衆国の誕生: 世界で初めて、国民が主権を持つ共和国が誕生しました。

合衆国憲法: 三権分立(立法・行政・司法の権力を分ける仕組み)などを定めたアメリカ合衆国憲法が制定され、初代大統領にはワシントンが就任しました。

フランス革命への影響: この革命の成功は、後に起こるフランス革命に大きな勇気と影響を与えました。

 

2. フランス革命(1789年〜)

一言でいうと、「フランスの国民が、国王による絶対王政と古い身分制度を打ち倒した革命」です。

なぜ起こったのか?(原因)

革命前のフランスは、旧体制(アンシャン=レジーム)と呼ばれる厳しい身分制度がありました。

第一身分(聖職者)・第二身分(貴族): 人口の約2%。

広大な土地を持ち、税金を払わなくてよいなどの特権を持っていました。

第三身分(平民): 人口の約98%。

商工業者から農民まで様々ですが、国の財政を支える重い税金に苦しんでいました。

宮殿での豪華な暮らしやアメリカ独立戦争への支援で、国の財政は破綻寸前。

国王ルイ16世は、ついに特権身分にも課税しようとしますが、貴族たちはこれに猛反発します。

どのような流れだったか?

バスティーユ牢獄の襲撃(1789年): 国王が国民を弾圧しようとしているという噂が広まり、怒ったパリの民衆が政治犯が収容されていたバスティーユ牢獄を襲撃しました。

これが革命の始まりです。

人権宣言:

国民議会は、ラ=ファイエットらが起草した人権宣言を発表しました。

「人間の自由と平等、国民主権、私有財産の不可侵」などをうたい、近代的な市民社会の原則を示しました。

国王の処刑と共和制: 国王ルイ16世は国外逃亡を図って失敗。

国民の信頼を失い、ギロチンで処刑されました。

これにより、フランスは王政を廃止し、共和政となります。

ロベスピエールの恐怖政治: 周辺国が革命の広がりを恐れてフランスに攻撃を仕掛ける中、革命の指導者ロベスピエールは急進的な改革を進め、反対派を次々と処刑する恐怖政治を行いました。

ナポレオンの登場: 恐怖政治の混乱の中から、軍人ナポレオン=ボナパルトが登場。

彼はクーデターで権力を握り、後に皇帝となってヨーロッパの大部分を支配しました。

どのような影響を与えたか?

フランス国内の絶対王政と封建的な特権を完全に破壊しました。

「自由・平等・友愛」をスローガンとするフランス革命の理念は、ナポレオンの遠征によってヨーロッパ中に広まり、世界中の近代市民社会の成立に大きな影響を与えました。

 

まとめ

アメリカ独立革命 フランス革命
目的 独立と新しい国づくり 国内の古い体制の打破
主な敵 宗主国イギリス 国王・特権身分
重要な宣言 独立宣言 人権宣言
結果 アメリカ合衆国の建国 絶対王政の崩壊

 

歴史
人類の出現 旧石器時代、新石器時代 四大文明 ギリシャ・ローマの古典文明 日本のあけぼの:旧石器時代、縄文時代 日本のあけぼの:弥生時代 大和政権と古墳時代:邪馬台国と卑弥呼 大和政権と古墳時代:大和政権と古墳 大和政権と古墳時代:大陸との交流 飛鳥時代:仏教の伝来 飛鳥時代:聖徳太子の政治 飛鳥時代:大化の改新と律令国家 飛鳥時代:白村江の戦い 奈良時代:律令制度と平城京 奈良時代:班田収授法と租・庸・調 奈良時代:聖武天皇と国分寺・東大寺 奈良時代:天平文化 平安時代:平安京への遷都 平安時代:摂関政治 平安時代:武士の発生 平安時代:国風文化 平安時代:院政と平氏 鎌倉時代:鎌倉幕府の成立 鎌倉時代:御家人と封建制度 鎌倉時代:承久の乱と執権政治 鎌倉時代:元寇 鎌倉時代:鎌倉仏教 室町時代:建武の新政と南北朝 室町時代:室町幕府の成立 室町時代:勘合貿易 室町時代:応仁の乱と戦国時代 室町時代:北山文化と東山文化 安土桃山時代:戦国大名の登場 安土桃山時代:ヨーロッパ人との出会い 安土桃山時代:豊臣秀吉による天下統一 安土桃山時代:桃山文化 江戸時代:江戸幕府の成立 江戸時代:幕藩体制 江戸時代:士農工商の身分制度 江戸時代:鎖国政策 江戸時代:産業の発達と交通網の整備 江戸時代:元禄文化 江戸時代:江戸時代の三大改革 江戸時代:化政文化 江戸時代:欧米列強の接近と幕府の動揺 江戸時代:開国と幕末の動乱 明治時代:大政奉還、王政復古 明治時代:明治維新 明治時代:富国強兵 明治時代:文明開化 明治時代:自由民権運動と大日本帝国憲法 明治時代:日清戦争・日露戦争 明治時代:不平等条約の改正 明治時代:日韓併合 世界の動き:市民革命 世界の動き:産業革命 世界の動き:アジアの植民地化 大正時代:第一次世界大戦と日本の参戦 大正時代:大正デモクラシー 大正時代:米騒動、社会運動の活発化 昭和時代:世界恐慌と日本の経済危機 昭和時代:軍部の台頭と満州事変 昭和時代:日中戦争と第二次世界大戦 昭和時代:ポツダム宣言受諾と日本の敗戦 昭和時代:民主化政策と日本国憲法 昭和時代:二つの条約 昭和時代:高度経済成長と国民生活の変化 昭和時代:公害問題 世界の動き:国際連合の発足 世界の動き:冷戦 世界の動き:アジア・アフリカ諸国の独立 世界の動き:冷戦の終結とグローバル化 平成時代:日本のバブル経済とその崩壊 現代:現代社会の課題 現代:新型コロナウイルスの流行と影響