日本のあけぼの:旧石器時代、縄文時代

 

 

1. 旧石器時代:獲物を追った移動の暮らし

旧石器時代とは?

今から数万年以上前から、約1万数千年前に終わるまでの時代です。

当時は氷河時代で、日本列島はまだ大陸と陸続きの部分があり、マンモスやナウマンゾウといった大型の動物が暮らしていました。

人々の暮らし

狩猟・採集の移動生活

大陸からやってきた人々は、これらの大型動物を追いかけて、狩り(狩猟)をしたり、木の実を採集したりして暮らしていました。

食料を求めて常に移動していたため、一つの場所に定住することはなく、洞窟や岩かげを住処としていました。

道具:「打製石器(だせいせっき)」

石を打ち欠いて作っただけの、鋭い刃を持つ打製石器を使用していました。

動物の解体や、木を削るのに使われました。

この時代の遺跡として、群馬県の岩宿遺跡(いわじゅくいせき)が非常に有名です。

ここで関東ローム層から打製石器が発見されたことで、日本にも旧石器時代があったことが証明されました。

 

2. 縄文時代:自然の恵みと定住生活の始まり

縄文時代とは?

約1万数千年前から、紀元前4世紀頃まで続いた、非常に長い時代です。

氷河時代が終わり、地球の気候が温暖化したことで、日本列島は大陸から切り離され、ほぼ現在の形になりました。

大型動物は姿を消し、代わりにニホンジカやイノシシといった、動きの速い中小動物が増え、森が豊かになりました。

人々の暮らし:狩猟・採集は続くが、大きな変化が!

① 新しい道具:「土器」と「弓矢」の発明

縄文土器(じょうもんどき)

表面に縄目(なわめ)模様がついていることから、この名前が付きました。

土器の発明により、食べ物を煮炊きできるようになり、食生活が格段に豊かになりました(アク抜きなど)。

また、食料の貯蔵も可能になりました。

磨製石器(ませいせっき): 石を磨いて作った石斧(せきふ)などで、木を加工する技術が向上しました。

弓矢: 動きの速い動物を狩るために、弓矢が発明されました。

骨角器(こっかくき): 動物の骨や角で作った、釣り針や銛(もり)なども使われました。

② 暮らしの変化:「定住」の始まり

温暖化で森が豊かになり、木の実(クリ、ドングリなど)が安定して採れるようになりました。

また、海流の変化で魚介類も豊富になりました。

土器による食料の保存が可能になったこともあり、人々は一つの場所に定住するようになりました。

住居は、地面を掘り、柱を立てて屋根を葺(ふ)いた「竪穴住居(たてあなじゅうきょ)」でした。

人々は数軒の住居からなるムラ(集落)を作って暮らしました。

③ 豊かな精神文化

人々は自然の力(アニミズム)を信仰していたと考えられています。

土偶(どぐう): 女性をかたどったものが多く、豊かな実りや子孫繁栄を祈るために作られたと考えられています。

遮光器土偶(しゃこうきどぐう)が有名です。

貝塚(かいづか): 縄文人が食べた貝殻や動物の骨などを捨てた場所で、当時の食生活を知る手がかりとなるため「縄文時代のタイムカプセル」と呼ばれます。

東京都の大森貝塚が有名です。

交易: 黒曜石(石器の材料)やひすい(装飾品)などが、遠く離れた場所の遺跡から見つかっており、ムラ同士の交流(交易)があったことがわかります。

 

まとめ:旧石器時代と縄文時代の違い

旧石器時代と縄文時代の違い
旧石器時代 縄文時代
時代 氷河時代(大陸と陸続き) 温暖化後(ほぼ現在の日本列島)
主な道具 打製石器 縄文土器、磨製石器、弓矢
暮らし方 移動生活 定住生活
住居 洞窟、岩かげ 竪穴住居(ムラを形成)
食料 マンモスなどの大型動物の狩猟 中小動物の狩猟、木の実の採集、漁労(魚介類)
その他 岩宿遺跡 土偶、貝塚(大森貝塚)

縄文時代は、狩猟・採集の生活でありながら、土器の発明と気候の温暖化によって、世界的に見ても早くから定住生活を始めていたことが大きな特徴です。

約1万年もの長い間、自然の恵みを巧みに利用しながら、平和で豊かな文化を育んでいた時代と言えます。

 

歴史
人類の出現 旧石器時代、新石器時代 四大文明 ギリシャ・ローマの古典文明 日本のあけぼの:旧石器時代、縄文時代 日本のあけぼの:弥生時代 大和政権と古墳時代:邪馬台国と卑弥呼 大和政権と古墳時代:大和政権と古墳 大和政権と古墳時代:大陸との交流 飛鳥時代:仏教の伝来 飛鳥時代:聖徳太子の政治 飛鳥時代:大化の改新と律令国家 飛鳥時代:白村江の戦い 奈良時代:律令制度と平城京 奈良時代:班田収授法と租・庸・調 奈良時代:聖武天皇と国分寺・東大寺 奈良時代:天平文化 平安時代:平安京への遷都 平安時代:摂関政治 平安時代:武士の発生 平安時代:国風文化 平安時代:院政と平氏 鎌倉時代:鎌倉幕府の成立 鎌倉時代:御家人と封建制度 鎌倉時代:承久の乱と執権政治 鎌倉時代:元寇 鎌倉時代:鎌倉仏教 室町時代:建武の新政と南北朝 室町時代:室町幕府の成立 室町時代:勘合貿易 室町時代:応仁の乱と戦国時代 室町時代:北山文化と東山文化 安土桃山時代:戦国大名の登場 安土桃山時代:ヨーロッパ人との出会い 安土桃山時代:豊臣秀吉による天下統一 安土桃山時代:桃山文化 江戸時代:江戸幕府の成立 江戸時代:幕藩体制 江戸時代:士農工商の身分制度 江戸時代:鎖国政策 江戸時代:産業の発達と交通網の整備 江戸時代:元禄文化 江戸時代:江戸時代の三大改革 江戸時代:化政文化 江戸時代:欧米列強の接近と幕府の動揺 江戸時代:開国と幕末の動乱 明治時代:大政奉還、王政復古 明治時代:明治維新 明治時代:富国強兵 明治時代:文明開化 明治時代:自由民権運動と大日本帝国憲法 明治時代:日清戦争・日露戦争 明治時代:不平等条約の改正 明治時代:日韓併合 世界の動き:市民革命 世界の動き:産業革命 世界の動き:アジアの植民地化 大正時代:第一次世界大戦と日本の参戦 大正時代:大正デモクラシー 大正時代:米騒動、社会運動の活発化 昭和時代:世界恐慌と日本の経済危機 昭和時代:軍部の台頭と満州事変 昭和時代:日中戦争と第二次世界大戦 昭和時代:ポツダム宣言受諾と日本の敗戦 昭和時代:民主化政策と日本国憲法 昭和時代:二つの条約 昭和時代:高度経済成長と国民生活の変化 昭和時代:公害問題 世界の動き:国際連合の発足 世界の動き:冷戦 世界の動き:アジア・アフリカ諸国の独立 世界の動き:冷戦の終結とグローバル化 平成時代:日本のバブル経済とその崩壊 現代:現代社会の課題 現代:新型コロナウイルスの流行と影響