世界の動き:冷戦

 

 

1. 冷戦とは?

一言でいうと、「アメリカを中心とする西側陣営と、ソ連を中心とする東側陣営とが、直接火を交えて戦うことはないものの、世界中で激しく対立し、にらみ合った状態」のことです。

なぜ「冷たい戦争(Cold War)」と呼ばれるのか?:

アメリカとソ連の軍隊が直接戦うような「熱い戦争(Hot War)」にはならなかったからです。

しかし、お互いに相手を倒すことができる強力な核兵器を持っていたため、もし直接戦争になれば世界が破滅してしまうという恐怖の中で、政治・経済・軍事・宇宙開発など、あらゆる分野で激しい競争と対立が続きました。

 

2. なぜ対立したのか?(陣営の紹介)

第二次世界大戦中、アメリカとソ連は、ドイツや日本という共通の敵を倒すために協力していました。

しかし、戦争が終わると、両国の根本的な「考え方(イデオロギー)」と「社会の仕組み」の違いが、深刻な対立を生み出しました。

【西側陣営】

リーダー アメリカ合衆国
考え方 資本主義・自由主義
政治 国民が選挙で代表を選ぶ民主主義。
個人の自由や人権を重視する。
経済 会社などが自由に競争して利益を上げる資本主義。
主な仲間 イギリス、フランス、西ドイツ、日本など。
軍事同盟 北大西洋条約機構(NATO)
経済支援 マーシャル=プラン(ヨーロッパの復興を支援)

【東側陣営】

リーダー ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)
考え方 社会主義・共産主義
政治 共産党による一党独裁。
個人の自由よりも、国家や党の統制を重視する。
経済 国が生産手段を持ち、計画的に経済を運営する社会主義。
主な仲間 東ドイツ、ポーランド、中国、北朝鮮など。
軍事同盟 ワルシャワ条約機構
経済協力 コメコン(経済相互援助会議)

この二つの陣営は、お互いの考え方を「絶対に受け入れられない、間違ったもの」と考え、世界中の国々を自分たちの仲間に引き入れようと、激しく争ったのです。

 

3. 冷戦の具体的な出来事

冷戦は、世界各地で様々な緊張や対立を引き起こしました。

ヨーロッパの分断:

イギリスの元首相チャーチルが、「ヨーロッパには鉄のカーテンが下ろされた」と演説したように、ヨーロッパは西側と東側に真っ二つに分断されました。

特にドイツは、西側の西ドイツ(ドイツ連邦共和国)と、東側の東ドイツ(ドイツ民主共和国)に分裂。

首都ベルリンも、西ベルリンと東ベルリンに分けられ、1961年には東ドイツがベルリンの壁を建設し、人々が自由に行き来できないようにしました。

代理戦争:

アメリカとソ連は直接戦いませんでしたが、アジアやアフリカなどで、それぞれの陣営が支援する国同士が戦う「代理戦争」が頻繁に起こりました。

朝鮮戦争(1950年〜): 北朝鮮(東側) vs 韓国(西側)

ベトナム戦争(1960年〜): 北ベトナム(東側) vs 南ベトナム(西側)

キューバ危機(1962年):

ソ連が、アメリカのすぐ近くにあるキューバに核ミサイル基地を建設しようとしたことで、米ソの核戦争の危機が目前まで迫りました。

世界中が息をのんで見守る中、両国の首脳が話し合い、ギリギリのところで戦争は回避されました。

この事件は、冷戦の中で最も危険な瞬間でした。

宇宙開発競争:

米ソは、国の威信をかけて宇宙開発でも激しく競争しました。

ソ連が世界初の人工衛星や有人宇宙飛行を成功させると、アメリカはアポロ計画で人類初の月面着陸を成功させました。

 

冷戦の終わり(1989年〜)

1980年代後半、計画経済に行き詰まり、経済が停滞していたソ連にゴルバチョフ書記長が登場し、国内の改革(ペレストロイカ)を進めるとともに、アメリカとの対話路線に転じました。

マルタ会談(1989年): アメリカのブッシュ大統領とソ連のゴルバチョフ書記長が会談し、冷戦の終結を宣言しました。

ベルリンの壁崩壊(1989年): 東西分断の象徴だったベルリンの壁が、市民の手によって壊されました。

ソ連の解体(1991年): 東ヨーロッパの社会主義国が次々と民主化し、最終的にソ連自身も解体。

これにより、40年以上続いた冷戦は完全に終わりを告げました。

 

歴史
人類の出現 旧石器時代、新石器時代 四大文明 ギリシャ・ローマの古典文明 日本のあけぼの:旧石器時代、縄文時代 日本のあけぼの:弥生時代 大和政権と古墳時代:邪馬台国と卑弥呼 大和政権と古墳時代:大和政権と古墳 大和政権と古墳時代:大陸との交流 飛鳥時代:仏教の伝来 飛鳥時代:聖徳太子の政治 飛鳥時代:大化の改新と律令国家 飛鳥時代:白村江の戦い 奈良時代:律令制度と平城京 奈良時代:班田収授法と租・庸・調 奈良時代:聖武天皇と国分寺・東大寺 奈良時代:天平文化 平安時代:平安京への遷都 平安時代:摂関政治 平安時代:武士の発生 平安時代:国風文化 平安時代:院政と平氏 鎌倉時代:鎌倉幕府の成立 鎌倉時代:御家人と封建制度 鎌倉時代:承久の乱と執権政治 鎌倉時代:元寇 鎌倉時代:鎌倉仏教 室町時代:建武の新政と南北朝 室町時代:室町幕府の成立 室町時代:勘合貿易 室町時代:応仁の乱と戦国時代 室町時代:北山文化と東山文化 安土桃山時代:戦国大名の登場 安土桃山時代:ヨーロッパ人との出会い 安土桃山時代:豊臣秀吉による天下統一 安土桃山時代:桃山文化 江戸時代:江戸幕府の成立 江戸時代:幕藩体制 江戸時代:士農工商の身分制度 江戸時代:鎖国政策 江戸時代:産業の発達と交通網の整備 江戸時代:元禄文化 江戸時代:江戸時代の三大改革 江戸時代:化政文化 江戸時代:欧米列強の接近と幕府の動揺 江戸時代:開国と幕末の動乱 明治時代:大政奉還、王政復古 明治時代:明治維新 明治時代:富国強兵 明治時代:文明開化 明治時代:自由民権運動と大日本帝国憲法 明治時代:日清戦争・日露戦争 明治時代:不平等条約の改正 明治時代:日韓併合 世界の動き:市民革命 世界の動き:産業革命 世界の動き:アジアの植民地化 大正時代:第一次世界大戦と日本の参戦 大正時代:大正デモクラシー 大正時代:米騒動、社会運動の活発化 昭和時代:世界恐慌と日本の経済危機 昭和時代:軍部の台頭と満州事変 昭和時代:日中戦争と第二次世界大戦 昭和時代:ポツダム宣言受諾と日本の敗戦 昭和時代:民主化政策と日本国憲法 昭和時代:二つの条約 昭和時代:高度経済成長と国民生活の変化 昭和時代:公害問題 世界の動き:国際連合の発足 世界の動き:冷戦 世界の動き:アジア・アフリカ諸国の独立 世界の動き:冷戦の終結とグローバル化 平成時代:日本のバブル経済とその崩壊 現代:現代社会の課題 現代:新型コロナウイルスの流行と影響