室町時代:室町幕府の成立

 

 

1. 室町幕府の全盛期を築いた将軍

南北朝の動乱という混乱した時代を終わらせ、室町幕府の力を最も高めたのが、3代将軍の**足利義満(あしかがよしみつ)**です。

彼の時代に、室町幕府は全盛期を迎えました。

足利義満は、1368年にわずか11歳で3代将軍となりました。

最初は管領(かんれい)の細川頼之(ほそかわよりゆき)などの補佐を受けていましたが、次第に優れた政治手腕を発揮し、幕府の権力を固めていきました。

花の御所(はなのごしょ):

義満は京都の室町に「花の御所」と呼ばれる豪華な邸宅を建て、そこを政治の中心としました。

これが「室町幕府」という名前の由来です。

有力守護大名の統制:

当時、地方で大きな力を持っていた有力な守護大名を、巧みな戦略で次々と討伐・弱体化させ、将軍の権力を全国に示しました。

 

2. 南北朝の統一(1392年)

約60年間も続いた南北朝の動乱を終わらせたのは、義満の大きな功績です。

背景:

長引く争いに南朝の力は衰え、平和を望む声が高まっていました。

合一の実現:

義満は、南朝の後亀山天皇に働きかけ、北朝の後小松天皇に三種の神器を譲るという形で、1392年に朝廷を一つにまとめました(南北朝の合一)。

この出来事によって、全国的な内乱は終わり、幕府の支配が安定しました。

 

3. 明(中国)との貿易:勘合貿易

義満は、当時中国を支配していた明と正式な国交を開き、貿易を始めました。

これは室町幕府に莫大な利益をもたらしました。

目的:

倭寇(わこう)の取り締まり: 当時、朝鮮半島や中国の沿岸で海賊行為を働いていた倭寇を抑えることが、明から求められていました。

経済的な利益: 貿易による利益は、幕府の財政を豊かにしました。

勘合貿易(かんごうぼうえき):

正式な貿易船と倭寇を区別するため、**勘合符(かんごうふ)**という証明書が使われました。

この貿易は、明の皇帝が上で、日本の将軍が家臣という形式(朝貢貿易)で行われ、義満は明の皇帝から「日本国王」の称号を認められました。

貿易の内容:

日本からの輸出品 銅、硫黄、刀剣、扇など
日本への輸入品 銅銭(永楽通宝など)、生糸、絹織物、陶磁器など

この貿易で輸入された銅銭は、当時の日本で広く使われ、経済の発展に大きな影響を与えました。

 

4. 北山文化の誕生

義満の時代には、京都の北山に建てられた金閣(鹿苑寺金閣)に代表される、華やかで新しい文化が生まれました。

これを北山文化といいます。

特徴:

公家(貴族)の文化と武士の文化が融合した、力強く豪華な文化です。

明との貿易によってもたらされた大陸の文化の影響も受けています。

代表的なもの:

建築: 鹿苑寺金閣

芸能: 観阿弥・世阿弥親子によって大成された能(能楽)や、その合間に演じられた狂言

 

まとめ

足利義満は、南北朝の動乱を終わらせて国内を統一し、勘合貿易によって幕府の財政を安定させました。

また、金閣に代表される北山文化を生み出すなど、政治・経済・文化の各方面で室町幕府の最も輝かしい時代を築いた、非常に重要な将軍です。

 

歴史
人類の出現 旧石器時代、新石器時代 四大文明 ギリシャ・ローマの古典文明 日本のあけぼの:旧石器時代、縄文時代 日本のあけぼの:弥生時代 大和政権と古墳時代:邪馬台国と卑弥呼 大和政権と古墳時代:大和政権と古墳 大和政権と古墳時代:大陸との交流 飛鳥時代:仏教の伝来 飛鳥時代:聖徳太子の政治 飛鳥時代:大化の改新と律令国家 飛鳥時代:白村江の戦い 奈良時代:律令制度と平城京 奈良時代:班田収授法と租・庸・調 奈良時代:聖武天皇と国分寺・東大寺 奈良時代:天平文化 平安時代:平安京への遷都 平安時代:摂関政治 平安時代:武士の発生 平安時代:国風文化 平安時代:院政と平氏 鎌倉時代:鎌倉幕府の成立 鎌倉時代:御家人と封建制度 鎌倉時代:承久の乱と執権政治 鎌倉時代:元寇 鎌倉時代:鎌倉仏教 室町時代:建武の新政と南北朝 室町時代:室町幕府の成立 室町時代:勘合貿易 室町時代:応仁の乱と戦国時代 室町時代:北山文化と東山文化 安土桃山時代:戦国大名の登場 安土桃山時代:ヨーロッパ人との出会い 安土桃山時代:豊臣秀吉による天下統一 安土桃山時代:桃山文化 江戸時代:江戸幕府の成立 江戸時代:幕藩体制 江戸時代:士農工商の身分制度 江戸時代:鎖国政策 江戸時代:産業の発達と交通網の整備 江戸時代:元禄文化 江戸時代:江戸時代の三大改革 江戸時代:化政文化 江戸時代:欧米列強の接近と幕府の動揺 江戸時代:開国と幕末の動乱 明治時代:大政奉還、王政復古 明治時代:明治維新 明治時代:富国強兵 明治時代:文明開化 明治時代:自由民権運動と大日本帝国憲法 明治時代:日清戦争・日露戦争 明治時代:不平等条約の改正 明治時代:日韓併合 世界の動き:市民革命 世界の動き:産業革命 世界の動き:アジアの植民地化 大正時代:第一次世界大戦と日本の参戦 大正時代:大正デモクラシー 大正時代:米騒動、社会運動の活発化 昭和時代:世界恐慌と日本の経済危機 昭和時代:軍部の台頭と満州事変 昭和時代:日中戦争と第二次世界大戦 昭和時代:ポツダム宣言受諾と日本の敗戦 昭和時代:民主化政策と日本国憲法 昭和時代:二つの条約 昭和時代:高度経済成長と国民生活の変化 昭和時代:公害問題 世界の動き:国際連合の発足 世界の動き:冷戦 世界の動き:アジア・アフリカ諸国の独立 世界の動き:冷戦の終結とグローバル化 平成時代:日本のバブル経済とその崩壊 現代:現代社会の課題 現代:新型コロナウイルスの流行と影響