世界の動き:国際連合の発足

 

 

1. なぜ国際連合が必要だったのか?(設立の背景)

国際連合が作られる前にも、世界平和を目指す国際組織がありました。

それが、第一次世界大戦後に作られた「国際連盟」です。

しかし、国際連盟にはいくつかの大きな弱点がありました。

国際連盟の弱点:

大国の不参加: 提案国であったアメリカが、議会の反対で参加しませんでした。

また、途中でドイツや日本が脱退し、ソ連も除名されるなど、世界の主要な国がそろっていませんでした。

制裁方法の限界: 他国に言うことを聞かせるための手段が、経済的な制裁に限られていました。

軍事的な制裁(武力行使)ができなかったため、侵略行為を止める力がありませんでした。

全会一致の原則: 何かを決めるには、すべての参加国の賛成が必要でした。

そのため、一つの国でも反対すると何も決められず、迅速な対応ができませんでした。

これらの弱点のために、国際連盟は第二次世界大戦を防ぐことができませんでした。

この反省から、「今度こそ、本当に平和を維持できる、もっと強力な国際組織を作ろう!」という機運が、第二次世界大戦の最中から高まっていったのです。

 

2. 国際連合の発足(1945年)

いつ?: 第二次世界大戦が終わった直後の1945年10月。

どこで?: アメリカのサンフランシスコで国際連合憲章が採択され、正式に発足しました。

本部: ニューヨークに置かれています。

目的: 国際連合憲章の第一条で、以下の4つの大きな目的が掲げられています。

国際の平和と安全を維持すること。

(最も重要な目的)

各国の間の友好関係を発展させること。

経済的、社会的、文化的な問題の解決について国際協力をすること。

基本的人権の尊重を進めること。

 

3. 国際連合の主な仕組み

国際連合は、国際連盟の失敗を繰り返さないため、いくつかの重要な特徴を持っています。

① 主要機関

総会:

すべての加盟国で構成され、各国がそれぞれ1票を持っています。

世界の様々な問題について話し合い、勧告(「こうした方が良い」とすすめること)などを決議します。

「世界の議会」とも呼ばれます。

安全保障理事会(安保理):

国際の平和と安全の維持に対して、最も大きな責任と権限を持っています。

5つの常任理事国(アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国)と、任期2年の10の非常任理事国の、合計15か国で構成されています。

【最大の特徴】:

平和を乱す国に対して、経済制裁だけでなく、軍事的な措置(武力行使)をとることを決定できます。

何かを決定するには、9か国以上の賛成が必要ですが、常任理事国は「拒否権」を持っています。

つまり、常任理事国のうち1か国でも反対すれば、その議案は採択されません(大国一致の原則)。

国際司法裁判所:

国と国との間の争いを、法律に基づいて平和的に解決するための裁判所です。

その他の専門機関:

ユネスコ(国連教育科学文化機関)やWHO(世界保健機関)、ユニセフ(国連児童基金)など、様々な専門分野で活動する機関と連携しています。

② 日本との関わり

日本は、第二次世界大戦の敗戦国だったため、発足当初は加盟が認められませんでした。

サンフランシスコ平和条約で独立を回復した後、1956年に正式に加盟が認められました。

その後、日本は国連の活動に積極的に参加し、特にPKO(国連平和維持活動)への協力や、発展途上国への経済援助などで重要な役割を果たしています。

 

国際連合の課題

国際連合は、紛争の解決や難民支援、環境問題への取り組みなどで大きな成果を上げてきましたが、課題も残されています。

拒否権の問題: 安全保障理事会では、常任理事国の利害が対立すると、拒否権が使われてしまい、重要な問題でも何も決められないことがあります。

国連軍の不在: 国際連合は、独自の常設軍隊を持っていません。

そのため、軍事的な措置が必要な場合は、加盟国に軍隊の派遣を要請するしかありません。

それでも、国際連合は、人類が戦争の悲劇を乗り越え、対話によって平和な世界を築くために作り上げた、かけがえのない国際組織なのです。

 

歴史
人類の出現 旧石器時代、新石器時代 四大文明 ギリシャ・ローマの古典文明 日本のあけぼの:旧石器時代、縄文時代 日本のあけぼの:弥生時代 大和政権と古墳時代:邪馬台国と卑弥呼 大和政権と古墳時代:大和政権と古墳 大和政権と古墳時代:大陸との交流 飛鳥時代:仏教の伝来 飛鳥時代:聖徳太子の政治 飛鳥時代:大化の改新と律令国家 飛鳥時代:白村江の戦い 奈良時代:律令制度と平城京 奈良時代:班田収授法と租・庸・調 奈良時代:聖武天皇と国分寺・東大寺 奈良時代:天平文化 平安時代:平安京への遷都 平安時代:摂関政治 平安時代:武士の発生 平安時代:国風文化 平安時代:院政と平氏 鎌倉時代:鎌倉幕府の成立 鎌倉時代:御家人と封建制度 鎌倉時代:承久の乱と執権政治 鎌倉時代:元寇 鎌倉時代:鎌倉仏教 室町時代:建武の新政と南北朝 室町時代:室町幕府の成立 室町時代:勘合貿易 室町時代:応仁の乱と戦国時代 室町時代:北山文化と東山文化 安土桃山時代:戦国大名の登場 安土桃山時代:ヨーロッパ人との出会い 安土桃山時代:豊臣秀吉による天下統一 安土桃山時代:桃山文化 江戸時代:江戸幕府の成立 江戸時代:幕藩体制 江戸時代:士農工商の身分制度 江戸時代:鎖国政策 江戸時代:産業の発達と交通網の整備 江戸時代:元禄文化 江戸時代:江戸時代の三大改革 江戸時代:化政文化 江戸時代:欧米列強の接近と幕府の動揺 江戸時代:開国と幕末の動乱 明治時代:大政奉還、王政復古 明治時代:明治維新 明治時代:富国強兵 明治時代:文明開化 明治時代:自由民権運動と大日本帝国憲法 明治時代:日清戦争・日露戦争 明治時代:不平等条約の改正 明治時代:日韓併合 世界の動き:市民革命 世界の動き:産業革命 世界の動き:アジアの植民地化 大正時代:第一次世界大戦と日本の参戦 大正時代:大正デモクラシー 大正時代:米騒動、社会運動の活発化 昭和時代:世界恐慌と日本の経済危機 昭和時代:軍部の台頭と満州事変 昭和時代:日中戦争と第二次世界大戦 昭和時代:ポツダム宣言受諾と日本の敗戦 昭和時代:民主化政策と日本国憲法 昭和時代:二つの条約 昭和時代:高度経済成長と国民生活の変化 昭和時代:公害問題 世界の動き:国際連合の発足 世界の動き:冷戦 世界の動き:アジア・アフリカ諸国の独立 世界の動き:冷戦の終結とグローバル化 平成時代:日本のバブル経済とその崩壊 現代:現代社会の課題 現代:新型コロナウイルスの流行と影響