世界の動き:冷戦の終結と世界のグローバル化

 

 

1. 冷戦の終結:世界の「壁」が壊れる

第二次世界大戦後、約40年以上も続いたアメリカ(西側)とソ連(東側)の厳しい対立「冷戦」が、1980年代の終わりから急速に終わりを告げます。

なぜ終わったのか?

ソ連の変化: 計画経済に行き詰まり、経済が停滞していたソ連に、1985年、ゴルバチョフ書記長が登場しました。

彼は、国内の改革(ペレストロイカ)を進めるとともに、アメリカとの対話を重視し、軍縮を進めるなど、対外的な協調路線に転じました。

象徴的な出来事

マルタ会談(1989年12月): アメリカのブッシュ大統領とソ連のゴルバチョフ書記長が地中海のマルタ島で会談し、冷戦の終結を宣言しました。

ベルリンの壁の崩壊(1989年11月):

マルタ会談の直前、東西分断の象徴だった「ベルリンの壁」が、東ドイツの民主化を求める市民たちの手によって壊されました。

これは、世界中に冷戦の終わりを強く印象づける出来事でした。

ソ連の解体(1991年):

東ヨーロッパの社会主義国が次々と民主化し、最終的にソ連自身も崩壊・解体しました。

これにより、40年以上続いた冷戦は完全に終わりを告げました。

冷戦終結後の世界

アメリカが唯一の超大国となり、世界の警察官のような役割を担うようになりました。

一方で、これまで米ソの対立によって抑えられていた地域での民族・宗教対立が表面化し、地域紛争や内戦が世界各地で頻発するようになりました。

 

2. 世界のグローバル化:世界が「一体化」する

冷戦という大きな「壁」がなくなったことで、世界は急速に一つにつながっていく「グローバル化」の時代へと突入します。

グローバル化とは?

一言でいうと、「ヒト・モノ・カネ・情報が、国境を越えて地球規模で活発に移動し、世界の結びつきが強まること」です。

なぜグローバル化が進んだのか?

冷戦の終結: ソ連や東ヨーロッパの国々が、社会主義経済から市場経済へと移行し、世界の経済活動に参加するようになったため、地球全体がひとつのマーケットになりました。

交通・通信技術の飛躍的な発達:

飛行機やコンテナ船の発達で、人や物を速く、安く運べるようになりました。

特に、インターネットや携帯電話(スマートフォン)の普及は革命的で、世界中の情報を瞬時に入手したり、人々と簡単につながったりできるようになりました。

貿易の自由化: WTO(世界貿易機関)の発足など、国と国との間の貿易のルールが整備され、関税などの壁が低くなりました。

グローバル化がもたらした「光」と「影」

グローバル化は、私たちの生活を豊かにした一方で、多くの新しい問題も生み出しました。

光(プラスの側面)

豊かな消費生活: 私たちは、世界中の国々で作られた安い製品(服、食品、スマートフォンなど)を、簡単に手に入れられるようになりました。

企業の国際展開: 企業は、最も条件の良い国で部品を作り、組み立て、販売するなど、世界規模で活動できるようになりました。

文化の交流: インターネットを通じて、世界中の音楽や映画、ニュースにリアルタイムで触れられるようになりました。

影(マイナスの側面)

経済格差の拡大: 豊かな国や国際的な大企業はさらに豊かになる一方で、競争に敗れた国や人々との間の貧富の差が拡大しました。

国内産業の空洞化: 日本などの先進国では、人件費の安い海外に工場が移転し、国内の雇用が失われる産業の空洞化が問題となりました。

地球規模の課題の深刻化:

地球環境問題: 地球温暖化や砂漠化、大気汚染などが、一つの国だけでは解決できない深刻な問題となっています。

国際テロ: 2001年のアメリカ同時多発テロ事件のように、特定の国だけでなく、世界全体を標的とするテロの脅威が高まりました。

感染症の拡大(パンデミック): 新型コロナウイルスのように、病気が瞬時に世界中に広がるリスクが高まりました。

 

まとめ

冷戦の終結が、イデオロギーの「壁」を取り払い、世界を一つにしました。

その後のグローバル化は、インターネットという強力なツールを得て、世界の「距離」を縮め、私たちの生活を便利にしましたが、同時に格差の拡大や地球規模の新しい課題も生み出しました。

現代を生きる私たちは、このグローバル化した世界の中で、国境を越えて協力しながら、これらの課題にどう向き合っていくかが問われているのです。

 

歴史
人類の出現 旧石器時代、新石器時代 四大文明 ギリシャ・ローマの古典文明 日本のあけぼの:旧石器時代、縄文時代 日本のあけぼの:弥生時代 大和政権と古墳時代:邪馬台国と卑弥呼 大和政権と古墳時代:大和政権と古墳 大和政権と古墳時代:大陸との交流 飛鳥時代:仏教の伝来 飛鳥時代:聖徳太子の政治 飛鳥時代:大化の改新と律令国家 飛鳥時代:白村江の戦い 奈良時代:律令制度と平城京 奈良時代:班田収授法と租・庸・調 奈良時代:聖武天皇と国分寺・東大寺 奈良時代:天平文化 平安時代:平安京への遷都 平安時代:摂関政治 平安時代:武士の発生 平安時代:国風文化 平安時代:院政と平氏 鎌倉時代:鎌倉幕府の成立 鎌倉時代:御家人と封建制度 鎌倉時代:承久の乱と執権政治 鎌倉時代:元寇 鎌倉時代:鎌倉仏教 室町時代:建武の新政と南北朝 室町時代:室町幕府の成立 室町時代:勘合貿易 室町時代:応仁の乱と戦国時代 室町時代:北山文化と東山文化 安土桃山時代:戦国大名の登場 安土桃山時代:ヨーロッパ人との出会い 安土桃山時代:豊臣秀吉による天下統一 安土桃山時代:桃山文化 江戸時代:江戸幕府の成立 江戸時代:幕藩体制 江戸時代:士農工商の身分制度 江戸時代:鎖国政策 江戸時代:産業の発達と交通網の整備 江戸時代:元禄文化 江戸時代:江戸時代の三大改革 江戸時代:化政文化 江戸時代:欧米列強の接近と幕府の動揺 江戸時代:開国と幕末の動乱 明治時代:大政奉還、王政復古 明治時代:明治維新 明治時代:富国強兵 明治時代:文明開化 明治時代:自由民権運動と大日本帝国憲法 明治時代:日清戦争・日露戦争 明治時代:不平等条約の改正 明治時代:日韓併合 世界の動き:市民革命 世界の動き:産業革命 世界の動き:アジアの植民地化 大正時代:第一次世界大戦と日本の参戦 大正時代:大正デモクラシー 大正時代:米騒動、社会運動の活発化 昭和時代:世界恐慌と日本の経済危機 昭和時代:軍部の台頭と満州事変 昭和時代:日中戦争と第二次世界大戦 昭和時代:ポツダム宣言受諾と日本の敗戦 昭和時代:民主化政策と日本国憲法 昭和時代:二つの条約 昭和時代:高度経済成長と国民生活の変化 昭和時代:公害問題 世界の動き:国際連合の発足 世界の動き:冷戦 世界の動き:アジア・アフリカ諸国の独立 世界の動き:冷戦の終結とグローバル化 平成時代:日本のバブル経済とその崩壊 現代:現代社会の課題 現代:新型コロナウイルスの流行と影響