世界の動き:アジア・アフリカ諸国の独立

 

 

1. なぜ独立の動きが活発になったのか?(背景)

第二次世界大戦は、アジア・アフリカの人々にとって非常に大きな転機となりました。

● ヨーロッパ列強の力の低下

第二次世界大戦で、イギリスやフランスといった、アジア・アフリカに多くの植民地を持っていた国々自身が、大きな被害を受け、国力が著しく低下しました。

もはや、遠く離れた広大な植民地を、これまでのように力で押さえつけておくことが難しくなりました。

● 日本の影響

大戦中、日本軍は「大東亜共栄圏」を掲げ、東南アジアから欧米の勢力を一時的に追い出しました。

このことは、アジアの人々にとって「ヨーロッパの支配は絶対ではない」ということを見せつけ、独立への希望と自信を与える結果となりました。

● 民族自決の原則

戦争中から、アメリカのルーズベルト大統領らが「すべての民族は、自らの政治的なあり方を自由に決める権利を持つべきだ(民族自決)」と主張していました。

この考え方は、戦後発足した国際連合の理念にも引き継がれ、植民地支配を続けることは国際的にも認められにくくなっていきました。

● 冷戦の影響

アメリカとソ連は、それぞれの陣営に多くの国を引き入れるため、アジア・アフリカ諸国の独立を支持する姿勢を見せました。

 

これらの要因が重なり合い、アジア・アフリカ全土で独立を求める運動が一気に高まっていったのです。

 

2. アジア諸国の独立

アジアでは、大戦直後から独立の動きが急速に進みました。

● インド

戦前からガンディーの指導のもと、「非暴力・不服従」という平和的な抵抗運動を粘り強く続けていました。

1947年、ついにイギリスから独立を果たします。

しかし、宗教的な対立から、ヒンドゥー教徒が多いインドと、イスラム教徒が多いパキスタンに分裂しての独立となり、その後の紛争の原因ともなりました。

● 東南アジア

日本の降伏後、多くの国が再植民地化しようとする旧宗主国(支配していた国)と、独立戦争を戦いました。

ベトナム:フランスからの独立を目指し、長い戦争(インドシナ戦争、ベトナム戦争)を戦いました。

インドネシア:オランダと独立戦争を戦いました。

フィリピン(アメリカから)、ビルマ(現在のミャンマー、イギリスから)、マレーシア(イギリスから)なども次々と独立しました。

● 中国

戦後、国民党(蔣介石)共産党(毛沢東)との間で内戦が再発しました。

この内戦に勝利した共産党が、1949年に中華人民共和国を建国しました。

● 朝鮮半島

日本の支配から解放された後、北緯38度線を境に、北をソ連、南をアメリカに分割占領されました。

この分割が固定化し、北に朝鮮民主主義人民共和国、南に大韓民国が成立。

後の朝鮮戦争へとつながっていきました。

 

3. アフリカ諸国の独立

アフリカでは、アジアより少し遅れて、1950年代後半から1960年代にかけて、独立の動きがピークを迎えます。

● アフリカの年(1960年)

この1年間だけで、フランスの植民地だった国々を中心に、17もの国が一斉に独立を果たしました。

この年は、アフリカの独立を象徴する「アフリカの年」と呼ばれています。

● 独立後の課題

しかし、アフリカの国境線は、もともと現地の民族の分布などを全く無視し、ヨーロッパの国々が地図の上で勝手に引いたものでした。

そのため、独立後、一つの国の中に複数の対立する民族が含まれてしまい、内戦や紛争が絶えませんでした。

また、経済的にも旧宗主国に依存したままで、貧困から抜け出せない国も多く、独立後の国づくりは非常に困難な道を歩むことになりました。

 

4. 新しい第三勢力の結集

独立したアジア・アフリカの国々は、アメリカ中心の西側陣営にも、ソ連中心の東側陣営にも属さず、独自の立場をとろうとしました。

● アジア=アフリカ会議(バンドン会議)(1955年)

インドネシアのバンドンで、インドのネルー首相、中国の周恩来首相らが中心となり、29か国の首脳が集まりました。

「平和十原則」を発表し、反植民地主義と、米ソどちらの陣営にも与しない非同盟主義を掲げました。

● 第三世界

これらの新しく独立した国々は、西側(第一世界)でも東側(第二世界)でもない「第三世界」と呼ばれ、国連などで大きな発言力を持つようになっていきました。

 

歴史
人類の出現 旧石器時代、新石器時代 四大文明 ギリシャ・ローマの古典文明 日本のあけぼの:旧石器時代、縄文時代 日本のあけぼの:弥生時代 大和政権と古墳時代:邪馬台国と卑弥呼 大和政権と古墳時代:大和政権と古墳 大和政権と古墳時代:大陸との交流 飛鳥時代:仏教の伝来 飛鳥時代:聖徳太子の政治 飛鳥時代:大化の改新と律令国家 飛鳥時代:白村江の戦い 奈良時代:律令制度と平城京 奈良時代:班田収授法と租・庸・調 奈良時代:聖武天皇と国分寺・東大寺 奈良時代:天平文化 平安時代:平安京への遷都 平安時代:摂関政治 平安時代:武士の発生 平安時代:国風文化 平安時代:院政と平氏 鎌倉時代:鎌倉幕府の成立 鎌倉時代:御家人と封建制度 鎌倉時代:承久の乱と執権政治 鎌倉時代:元寇 鎌倉時代:鎌倉仏教 室町時代:建武の新政と南北朝 室町時代:室町幕府の成立 室町時代:勘合貿易 室町時代:応仁の乱と戦国時代 室町時代:北山文化と東山文化 安土桃山時代:戦国大名の登場 安土桃山時代:ヨーロッパ人との出会い 安土桃山時代:豊臣秀吉による天下統一 安土桃山時代:桃山文化 江戸時代:江戸幕府の成立 江戸時代:幕藩体制 江戸時代:士農工商の身分制度 江戸時代:鎖国政策 江戸時代:産業の発達と交通網の整備 江戸時代:元禄文化 江戸時代:江戸時代の三大改革 江戸時代:化政文化 江戸時代:欧米列強の接近と幕府の動揺 江戸時代:開国と幕末の動乱 明治時代:大政奉還、王政復古 明治時代:明治維新 明治時代:富国強兵 明治時代:文明開化 明治時代:自由民権運動と大日本帝国憲法 明治時代:日清戦争・日露戦争 明治時代:不平等条約の改正 明治時代:日韓併合 世界の動き:市民革命 世界の動き:産業革命 世界の動き:アジアの植民地化 大正時代:第一次世界大戦と日本の参戦 大正時代:大正デモクラシー 大正時代:米騒動、社会運動の活発化 昭和時代:世界恐慌と日本の経済危機 昭和時代:軍部の台頭と満州事変 昭和時代:日中戦争と第二次世界大戦 昭和時代:ポツダム宣言受諾と日本の敗戦 昭和時代:民主化政策と日本国憲法 昭和時代:二つの条約 昭和時代:高度経済成長と国民生活の変化 昭和時代:公害問題 世界の動き:国際連合の発足 世界の動き:冷戦 世界の動き:アジア・アフリカ諸国の独立 世界の動き:冷戦の終結とグローバル化 平成時代:日本のバブル経済とその崩壊 現代:現代社会の課題 現代:新型コロナウイルスの流行と影響