一言でいうと、「国や地方公共団体(政府)が行う、経済活動」のことです。
誰が?:国や、都道府県・市区町村といった地方公共団体が。
何を?:
● 収入を得て(歳入)…主に国民や企業から税金を集める。
● 支出する(歳出)…集めたお金を、社会全体のために使う。
目的は?:
● 国民の生活を安定させ、豊かにすること。
● 企業だけではできない、社会に必要なサービス(公共サービスなど)を提供すること。
家計や企業が、自分たちの利益のために経済活動を行うのに対し、財政は、社会全体の利益(公共の福祉)の実現を目指すという、大きな違いがあります。
政府は、財政活動を通じて、主に3つの重要な役割を果たしています。
役割:市場経済だけでは供給されにくい、社会に不可欠なサービスを、税金を使って提供する役割です。
具体例:
● 公共サービス:警察、消防、ごみの収集、上下水道など。
これらは、料金を払わない人を排除するのが難しく、儲からないため、民間企業だけでは提供されにくいサービスです。
● 社会資本(インフラ)の整備:道路、橋、港、公園、学校、病院、図書館など、社会全体の土台となる施設を整備します。
役割:市場経済の中で生まれた、人々の間の経済的な格差(貧富の差)を、税金や社会保障を通じて、ある程度緩和する役割です。
しくみ:
1.税金:所得が多い人ほど、税率が高くなる累進課税制度(所得税など)で、豊かな人からより多くの税金を集めます。
2.社会保障:集めた税金などを財源として、高齢者、障がいのある人、失業者、生活に困っている人々などに対して、年金や医療、生活保護といった形で、お金やサービスを提供(分配)します。
これにより、富が豊かな人から、そうでない人へと移転され、社会全体の安定が図られます。
役割:好景気や不景気といった、経済の変動の波を、財政活動を通じてできるだけ小さくし、経済を安定させる役割です。(これを財政政策といいます)
景気が悪いとき(不景気):
対策:政府は、公共事業(道路や橋の建設など)を増やしたり、減税を行なったりします。
効果:
● 公共事業が増えると、仕事が増え、企業の利益や人々の所得が増えます。
● 減税されると、家計や企業が自由に使えるお金が増えます。
● 結果として、モノやサービスが売れるようになり、景気の回復が期待されます。
景気が良すぎるとき(好景気・インフレ):
対策:政府は、公共事業を減らしたり、増税を行なったりします。
効果:
● 世の中に出回るお金の量が減り、過熱した景気を冷まし、急激なインフレーションを抑える効果が期待されます。
国は、毎年、次の一年間にどれだけの収入(歳入)があり、それを何にどれだけ使うか(歳出)という計画を立てます。
これを予算といい、国会の議決を経て成立します。
租税(そぜい):国の収入の中心。いわゆる税金のことです。
● 直接税:所得税、法人税など(納税者と担税者が同じ)。
● 間接税:消費税、酒税など(納税者と担税者が異なる)。
公債金(こうさいきん):
税金だけでは歳出をまかなえない場合に、政府が発行する借金のことです。
いわゆる国債です。
現在の日本では、この公債金が歳入の大きな割合を占めており、財政赤字が深刻な問題となっています。
社会保障関係費:
年金、医療、介護などにかかる費用。
歳出の中で最も大きな割合を占め、高齢化の進展とともに、年々増加しています。
国債費:
過去に発行した国債の元本や利子の返済にあてる費用。
これも非常に大きな割合を占めています。
地方交付税交付金:
地域間の財政力の格差をなくすため、国が地方公共団体に分配するお金。
公共事業関係費:
道路、橋、港湾などの整備にかかる費用。
防衛関係費:
自衛隊の活動などにかかる費用。
文教及び科学振興費:
学校教育や科学技術の発展のために使われる費用。
このように、財政は私たちの暮らしの隅々まで深く関わっており、そのあり方を決める政治に関心を持つことが、国民一人ひとりにとって非常に重要となるのです。
財政: 政府のその年の資金収支計画。国家財政と地方財政がある。
歳入: 国や地方公共団体の一年間の収入。
歳出: 国や地方公共団体の一年間の支出。
公債: 国や地方公共団体が行う債券の発行又は証書借入れによって負う借金。国債と地方債がある。
赤字国債:
歳入の不足を補うために国が行なう借金。
近年は赤字国債を大量に発行し、国の借金は莫大になっている。