文化と私たち:社会生活

 

 

1. 社会生活に必要な様々な規則(きまり、ルール)

私たちの社会には、目的や性質の異なるいくつかの種類のきまりが存在し、それらが互いに補い合いながら社会の秩序を保っています。

社会生活における「慣習」「道徳」「礼儀」「法」の4つの規則の比較
種類 説明 具体例 特徴
慣習
(ならわし)
ある社会で、古くから多くの人々に受け継がれてきた、ならわしやしきたり。 年中行事(お正月、お盆)、地域のお祭り、冠婚葬祭のしきたりなど。 法律のような強制力はないが、多くの人が自然と従っている。
道徳
(モラル)
人として行うべきこと、行ってはならないことに関する内面的な心の規範。
善悪を判断する基準となる。
「うそをついてはいけない」「人を思いやる」「困っている人を助ける」。 個人の良心に委ねられ、国家による強制力はない。
しかし、違反すると社会的な非難を受けることがある。
礼儀
(マナー)
社会生活や人間関係を円滑にするための作法や行動様式。 あいさつをする、順番を守る、公共の場所で静かにするなど。 道徳と似ているが、より具体的な行動として現れることが多い。
国会などの公的な機関によって定められ、社会全体の秩序を維持するための規則(ルール)。 憲法、法律、条例など。 国家による強制力を持つ点が最大の特徴。
破った場合には、罰金や懲役といった制裁(罰)が科されることがある。

 

これらのきまりは、円滑な社会生活を送る上でどれも重要です。

特に「法」は、人々が対立した際の最終的な解決基準となり、社会の秩序を守るための最後の砦としての役割を担っています。

 

2. 私たちの生活と「民法」

数ある法律の中でも、私たちの日常生活に最も深く関わっているのが民法です。

 

民法とは?

民法は、個人や会社といった、対等な立場にある「私人」の間の権利や義務に関する基本的なルールを定めた法律です。

私たちがお店で物を買ったり、アパートを借りたり、結婚したり、あるいは他人に損害を与えてしまったりした場合など、生活の様々な場面で民法のルールが適用されます。

 

● 民法の基本的な考え方(三大原則)

近代の民法は、個人の自由と平等を尊重するという考え方に基づいた、以下の三つの大きな原則から成り立っています。

 

①所有権絶対の原則

自分の所有物(財産)を、誰もが自由に使い、収益を上げ、処分することができるという原則です。

国家や他人は、正当な理由なくこれに干渉することはできません。

 

②私的自治の原則(契約自由の原則)

個人間の関係は、他者から強制されることなく、各自の自由な意思に基づいて決めるべきだという原則です。

これが最もよく現れるのが契約の場面で、「誰と」「どのような内容の」契約を結ぶかは、原則として当事者が自由に決めることができます(契約自由の原則)。

コンビニでジュースを買うのも、口約束であっても売る側と買う側の意思が合致した時点で、法的な効力を持つ売買契約が成立します。

 

③過失責任の原則

他人に損害を与えてしまった場合でも、その行為にわざと(故意)や不注意(過失)がなければ、原則として損害を賠償する責任は負わない、という考え方です。

逆に言えば、自分の不注意によって他人に損害を与えた場合は、その責任を負わなければなりません。

 

【重要】公共の福祉による制限

これらの原則は絶対的なものではなく、社会全体の利益である「公共の福祉」によって制限されることがあります。

例えば、自分の土地だからといって、周りの環境を害するような建物を自由に建てることはできません。

個人の権利も、社会全体の調和の中で認められるものなのです。

 

まとめ

私たちの社会は、目に見える「法」から、目に見えない「道徳」や「慣習」まで、様々なルールによって支えられています。

これらのきまりがなぜ存在するのか、どのような役割を果たしているのかを理解することは、社会の一員として責任ある行動をとるために不可欠です。

特に民法は、日々の生活の土台となるルールを定めており、私たち一人ひとりの権利を守り、円滑な社会生活を実現するための重要な基盤となっています。

 

① 社会

 社会の秩序を維持していくために、規則(ルール)が必要になる。

 慣習(ならわし)、道徳(モラル)、礼儀(マナー)、など。

 

② 民法

 1947年、相続や財産、所有権などについて定めた法律を制定した。

 これにより、従来の長男優先や女子の低い地位がなくなり、平等になった。

 

公民
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