社会全体の経済活動の活発さの度合いのことです。
経済は、常に一定の状態ではなく、好景気(好況)と不景気(不況)を交互に繰り返す波のような動きをします。
これを景気変動といいます。
①モノがよく売れる
②企業の生産が増える
③企業の利益(もうけ)が増える
④従業員の給料やボーナスが増える
⑤家計の所得が増えるので、さらにモノを買うようになる(→ ①に戻る)
問題点:この状態が行き過ぎると、モノの値段が上がり続けるインフレーション(インフレ)が起こり、お金の価値が下がって生活が苦しくなることがあります。
①モノが売れない
②企業の生産が減る
③企業の利益が減る
④従業員の給料が減ったり、解雇(リストラ)されたりする(→ 失業者の増加)
⑤家計の所得が減るので、ますますモノを買わなくなる(→ ①に戻る)
問題点:この悪循環(デフレスパイラル)に陥ると、モノの値段が下がり続けるデフレーション(デフレ)が起こり、失業者が増え、社会全体が深刻な状況になります。
このように、景気の波が激しすぎると、私たちの生活は非常に不安定になってしまいます。
そこで、政府は、この景気の変動の波をできるだけ小さくし、経済を安定させるための政策を行います。
政府が行う経済安定政策には、大きく分けて2つの柱があります。
①財政政策:政府(国会と内閣)が、税金や公共事業を通じて行なう。
②金融政策:日本銀行が、世の中のお金の量を調整することで行なう。
ここでは、「財政政策」について詳しく見ていきましょう。
一言でいうと、「政府が、税金の額や、公共事業の量を調整することで、景気をコントロールしようとする政策」のことです。
政府は、景気の状況に応じて、アクセルを踏んだり、ブレーキをかけたりします。
目的:世の中全体のお金の流れを増やし、需要(モノを買おうとする力)を刺激して、景気を回復させたい。
所得税や法人税などを引き下げます。
効果:
● 個人:手取りの給料が増えるので、消費(買い物)にお金を回しやすくなる。
● 企業:支払う税金が減るので、その分を設備投資(新しい機械を買うなど)に回しやすくなる。
道路、橋、ダム、公共施設などの建設を増やします。
効果:
● 政府が建設会社などにお金を支払うことで、仕事が増える。
● 建設会社の利益が増え、そこで働く人々の給料も増える。
● その結果、消費や投資が活発になる。
まとめ:減税と公共事業の増加によって、市場のお金の流れを活発化させ、景気の回復を目指します。
目的:世の中全体のお金の流れを少し抑え、過熱した景気を冷まし、急激なインフレーションを防ぎたい。
所得税や法人税などを引き上げます。
効果:
● 個人:手取りの給料が減るので、過度な消費が抑えられる。
● 企業:支払う税金が増えるので、過度な設備投資が抑えられる。
予定していた公共事業を減らしたり、延期したりします。
効果:
● 政府から企業へ流れるお金が減るため、世の中全体の需要が少し落ち着く。
まとめ:増税と公共事業の削減によって、市場の過熱感を抑え、景気の安定化を図ります。
このように、政府は財政政策という道具を使って、景気の大きな波を乗りこなし、私たちの生活と経済を守るという、非常に重要な役割を担っているのです。