日本の資源

 

 

1. 「再生可能エネルギー」とは?

まず、「再生可能エネルギー」とは何かを理解しましょう。

● 定義

太陽光や風、水、地熱といった、地球の自然現象から生まれるエネルギーのことです。

石油や石炭などの「化石燃料」と違い、一度使っても繰り返し利用でき、枯渇する(無くなる)心配がないのが最大の特徴です。

また、発電時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO₂)をほとんど排出しないため、「クリーンエネルギー」とも呼ばれます。

 

日本のようにエネルギー資源のほとんどを輸入に頼っている国にとって、自国の自然の力を利用できる再生可能エネルギーは、未来のエネルギーを考える上で非常に重要です。

 

2. 日本で利用されている主な再生可能エネルギー

日本は、山や川が多く、火山帯に位置するなど、多様な自然環境に恵まれているため、様々な再生可能エネルギーを利用する可能性があります。

日本で利用されている主な再生可能エネルギーの一覧表
種類 しくみ 長所(メリット) 短所(デメリット)・課題
太陽光発電 ソーラーパネル(太陽電池)で太陽の光エネルギーを直接電気に変える。 ● 住宅の屋根など、比較的小さなスペースにも設置できる。
● 近年、導入コストが下がってきている。
● 天候に左右され、夜間は発電できない。
● 大規模に設置するには広い土地が必要。
風力発電 風の力で風車を回し、その回転で発電機を動かして電気を作る。 ● 太陽光より発電効率が良い。
● 夜間でも風があれば発電できる。
● 常に安定した風が吹く場所が限られる。
● 景観への影響や、鳥が衝突するバードストライク、低周波音による健康被害などが懸念される。
水力発電 ダムなどに貯めた水を、高い所から低い所へ落とす勢いで水車を回し、発電する。 ● 一度作れば、安定して大量の電気を安く作れる。
● 昔からある日本の重要な電源の一つ。
● 大規模なダム建設は、自然環境を大きく変えてしまう。
● 建設できる場所が限られる。
地熱発電 地下深くのマグマの熱で温められた高温の蒸気を利用して、タービンを回し発電する。 ● 天候に左右されず、24時間安定して発電できる。
● 日本は火山が多いため、大きな可能性がある(ポテンシャルが高い)。
● 開発できる場所が、国立公園や温泉地と重なることが多い。
● 開発に時間とコストがかかる。
バイオマス発電 木くずや家畜の糞尿、生ゴミといった生物資源(バイオマス)を燃やしたり、発酵させたりして発生するエネルギーで発電する。 ● 廃棄物を資源として有効活用できる(ゴミ問題の解決にも貢献)。 ● 資源を集めて運ぶのにコストがかかる。
● 原料が広範囲に分散しているため、大規模な発電には向かない。

 

3. 日本の現状と課題

再生可能エネルギーの導入は、日本のエネルギー政策の大きな柱ですが、多くの課題も抱えています。

 

現状:導入は進んでいるが、まだ主力ではない

日本の総発電量に占める再生可能エネルギーの割合は、約22%(2022年度)で、年々増加しています。

特に太陽光発電の導入が、固定価格買取制度(FIT)の後押しもあり、急速に進みました。

しかし、まだ火力発電が全体の約7割を占めており、ヨーロッパの国々と比べると、再生可能エネルギーの割合はまだ低いのが現状です。

 

普及に向けた大きな課題

① 発電コストが高い

太陽光や風力は、火力や原子力に比べて、まだ電気を作るためのコストが高い傾向にあります。

これが、私たちの電気料金に影響する可能性があります。

② 天候に左右される不安定さ

太陽光や風力は、天候次第で発電量が増えたり減ったりします。

安定して電気を送り続けるためには、発電量が減った時を補う火力発電や、電気を貯めておくための蓄電池などが必要になります。

③ 送電網の問題

再生可能エネルギーの適地(風が強く吹く場所や、日当たりが良い場所など)は、北海道や東北、九州といった、電気を多く使う大都市から離れた場所に多いです。

そこで作られた電気を大都市まで運ぶための送電網が不足しているという問題があります。

 

まとめ

再生可能エネルギーは、
● エネルギーの輸入依存から脱却し、エネルギー自給率を高める
地球温暖化対策を進める
という2つの大きな目的のために、日本にとって不可欠なエネルギー源です。

コストや安定供給といった課題を克服し、これらのクリーンなエネルギーをいかに賢く利用していくかが、未来の日本社会を左右する大きな鍵となるのです。