北アメリカ・アメリカ合衆国とカナダ

 

 

1. 雄大な自然環境と地形

アメリカとカナダは、北アメリカ大陸の大部分を占める広大な面積を持つ国々です。

①東西に走る大山脈

西部:険しく高い山々が連なるロッキー山脈があります。環太平洋造山帯の一部で、火山活動や地震もあります。

東部:なだらかで低いアパラチア山脈があります。非常に古い地層でできており、石炭などの資源が豊富です。

②中央部に広がる平原

西のロッキー山脈と東のアパラチア山脈の間には、広大で平坦な土地が広がっています。

グレートプレーンズ:ロッキー山脈の東側に広がる、比較的乾燥した台地状の平原です。牧畜が盛んです。

プレーリー:さらに東側、ミシシッピ川流域に広がる肥沃な大草原地帯です。世界的な穀倉地帯となっています。

③五大湖

アメリカとカナダの国境にある、世界最大級の淡水湖群です(スペリオル湖、ミシガン湖、ヒューロン湖、エリー湖、オンタリオ湖)。
水運の大動脈として、産業の発展に大きな役割を果たしてきました。

④気候

北極圏から熱帯に近い地域まで、広大なため気候も多様です。

カナダやアメリカ北部は冬の寒さが厳しい冷帯。

アメリカの内陸部は気温の年較差が大きい大陸性の気候。

アメリカ西海岸は温暖な地中海性気候などが見られます。

 

2. 世界をリードする産業

① アメリカの農業:「適地適作」による大規模農業

アメリカは世界有数の農産物輸出国です。

適地適作:その土地の気候や土壌に最も適した作物を作る方式です。

 ▪ プレーリー:小麦

 ▪ 五大湖周辺:酪農

 ▪ 南部:綿花

 ▪ 中央平原(コーンベルト):とうもろこし、大豆(これらは家畜の飼料にもなり、牛や豚の飼育も盛んです)

● 大規模・機械化:広大な農地で、巨大な農業機械や飛行機などを使い、少ない人数で効率よく大量に生産します。

● アグリビジネス:単に作物を作るだけでなく、品種改良、肥料や農薬の販売、農産物の加工、流通、輸出までを一体として行う巨大な農業関連企業が活躍しています。

② アメリカの工業:世界の工場からハイテク産業へ

豊富な資源と技術力で世界をリードしてきました。

伝統的な工業地帯

アパラチア山脈の石炭とメサビ鉄山の鉄鉱石、五大湖の水運を利用して、デトロイト(自動車)やピッツバーグ(鉄鋼)などの重工業が発展しました。

新しい工業の発展

近年は、南部や西部の「サンベルト」と呼ばれる温暖な地域で、航空宇宙産業や電子工業が発展しています。

シリコンバレー:カリフォルニア州サンフランシスコ郊外にあり、IT(情報技術)関連の世界的企業(Google, Appleなど)や大学、研究所が集まる、世界の先端技術産業の中心地です。

③ カナダの産業

豊富な森林資源を活かした製紙・パルプ産業が盛んです。

小麦の生産や、アルミニウムの生産も世界的です。

 

3. 多様な人々と社会

アメリカとカナダは、世界中から多くの移民を受け入れて発展してきた「移民の国」です。

多民族国家

ヨーロッパ系:かつてイギリスなどから移住してきた人々の子孫が最も多いです。

アフリカ系:かつて奴隷として連れてこられた人々とその子孫です。

ヒスパニック(ラテン系):メキシコなど、中南米から移住してきたスペイン語を話す人々とその子孫です。近年、急速に人口が増えています。

アジア系:中国、インド、フィリピンなど、アジアからの移民も増えています。

ネイティブアメリカン/イヌイット:もともとこの地に住んでいた先住民族の人々です。

多様性と課題

多様な文化が混ざり合い、新しい文化を生み出す活力となっています(「人種のるつぼ」から「人種のサラダボウル」へ)。
一方で、人種間の差別や経済的な格差といった社会問題も抱えています。

 

まとめ

北アメリカ(アメリカ・カナダ)は、雄大な自然と豊富な資源を背景に、大規模な農業と最先端の工業を発展させ、世界経済をリードしています。
そして、世界中から多様な背景を持つ人々が集まり、様々な課題を抱えながらも共生を目指す、活力にあふれた地域です。