天気予報でよく耳にする「温暖前線」や「寒冷前線」。
これらの「前線」が通過すると、天気は大きく変化します。
前線の正体を知り、日本の四季の天気がどのように作られるのかを理解すれば、あなたも天気図から未来の天気を読み解けるようになります!
まず、空気には暖かい空気(暖気)と冷たい空気(寒気)のかたまりがあります。
これらを気団(きだん)と呼びます。
暖気: 軽いため、上昇しやすい性質がある。
寒気: 重いため、下降し、地表をはうように広がる性質がある。
この性質の違う暖気と寒気がぶつかった境界面を前線面といい、その前線面が地表と接する線のことを前線と呼びます。
前線付近では、軽い暖気が重い寒気の上に必ずはい上がるため、上昇気流が発生し、雲ができて天気が悪くなります。
温暖前線は、暖気が寒気団の上をゆるやかにはい上がりながら進むときにできる前線です。
雲の形: 暖気が広い範囲でゆるやかに上昇するため、層状のうすくて広い雲(巻雲、高層雲、乱層雲など)ができる。
雨の降り方: 穏やかな雨が、広い範囲で長時間続く。
通過後の天気: 暖気に覆われるため、気温が上がり、天気は回復する。
風は南寄りに変わることが多い。
移動速度: 遅い。
天気図記号: 進行方向に半円が並んだ赤い線。
前線が近づくと、空の高い所にうすい雲(巻雲)が現れ始め、次第に雲が厚く低くなり、やがてしとしとと雨が降り出します。
寒冷前線は、寒気が暖気団の下にもぐり込むようにして進むときにできる前線です。
雲の形: 暖気が急激に押し上げられ、強い上昇気流が発生するため、縦に発達した雲(積乱雲など)ができる。
雨の降り方: にわか雨や雷雨など、激しい雨が狭い範囲で短時間に降る。
突風を伴うこともある。
通過後の天気: 寒気に覆われるため、気温が急に下がり、天気は急速に回復して晴れることが多い。
風は北寄りに変わることが多い。
移動速度: 速い。
天気図記号: 進行方向に三角形が並んだ青い線。
積乱雲が近づき、急に空が暗くなったかと思うと、激しい雨がザーッと降ります。
雨は短時間でやみ、その後は気温が下がって晴れ間が広がります。
日本付近の天気は、季節によって特徴的な気圧配置となり、それが私たちの暮らしに影響を与えています。
特徴: 移動性高気圧と温帯低気圧が、交互に日本付近を西から東へ通過します。
天気: 温帯低気圧は温暖前線や寒冷前線を伴うことが多いため、天気は数日の周期で変化します。
「春に三日の晴れなし」ということわざは、この特徴をよく表しています。
特徴: 日本の南東で勢力を強める太平洋高気圧(小笠原気団)に覆われます。
天気: 晴れて、気温と湿度が高い蒸し暑い日が多くなります。
南の海上では台風が発生し、日本に接近・上陸することもあります。
特徴: 大陸のシベリア高気圧が発達し、日本の東の海上に低気圧がある「西高東低(せいこうとうてい)」の気圧配置が典型的です。
天気: シベリアから冷たく乾燥した北西の季節風が強く吹きます。
この季節風が日本海を渡るときに水分を補給して雪雲を作り、日本海側では大雪を降らせます。
山脈を越えた太平洋側では、乾燥した晴天の日が多くなります。
これらの知識を組み合わせると、天気図を見るのがもっと楽しくなり、日々の天気の移り変わりを科学的に理解することができます。