気体の性質

 

 

実験室の主役!4つの重要気体の性質をマスターしよう

私たちの身の回りにある空気は、窒素や酸素などの気体が混じり合ったものですが、理科の実験では、性質の異なる様々な気体を人工的に発生させて、その特徴を調べます。

ここでは、中学校で必ず習う4つの重要な気体(酸素、二酸化炭素、水素、アンモニア)について、その作り方、性質、集め方を徹底的に解説します。

 

気体の集め方(捕集方法)は3種類!

気体を集めるときは、その気体の「水への溶けやすさ」と「空気との重さの比較(密度)」という2つの性質によって、最適な方法を選びます。

水上置換法(すいじょうちかんほう)

適した気体: 水に溶けにくい気体。(例: 酸素、水素)

方法: 水で満たした容器の中で気体を集めます。

長所: 空気が混じりにくく、純粋な気体を集めることができます。

下方置換法(かほうちかんほう)

適した気体: 水に溶けやすく、空気より重い気体。(例: 二酸化炭素、アンモニア以外の多くの気体)

方法: 容器の口を上に向け、底の方から気体をためていきます。

注意: 目に見えないので、集まったかどうかが分かりにくいです。

上方置換法(じょうほうちかんほう)

適した気体: 水に溶けやすく、空気より軽い気体。(例: アンモニア)

方法: 容器の口を下に向け、上の方から気体をためていきます。

注意: 下方置換法と同様、集まったかどうかが分かりにくいです。

 

4つの重要気体の性質と作り方

① 酸素 (O₂)

生物の呼吸に不可欠で、モノが燃えるのを助ける気体です。

発生方法: 二酸化マンガンにうすい過酸化水素水(オキシドール)を加える。

※二酸化マンガンは、反応を助ける触媒(しょくばい)として働き、それ自体は変化しません。

性質:

色、におい: 無色・無臭。

水への溶けやすさ: 水に溶けにくい。

空気との重さ: 空気よりわずかに重い。

その他の性質: モノが燃えるのを助ける働き(助燃性)がある。

集め方: 水上置換法が最も適しています。

確かめ方: 火のついた線香を入れると、激しく燃え上がる。

② 二酸化炭素 (CO₂)

生物の呼吸やモノの燃焼で発生し、地球温暖化の原因の一つとされる気体です。

発生方法: 石灰石(主成分: 炭酸カルシウム)にうすい塩酸を加える。

性質:

色、におい: 無色・無臭。

水への溶けやすさ: 水に少し溶ける。

空気との重さ: 空気より重い。

その他の性質: 水に溶けると弱い酸性(炭酸水)になる。

火を消す働きがある。

集め方: 空気より重いので下方置換法が適しています。

確かめ方: 石灰水に通すと、白くにごる。

③ 水素 (H₂)

宇宙で最も多く存在する元素で、非常に軽い気体です。

発生方法: 亜鉛や鉄などの金属にうすい塩酸を加える。

性質:

色、におい: 無色・無臭。

水への溶けやすさ: 水に最も溶けにくい。

空気との重さ: 空気より非常に軽い(最も軽い気体)。

その他の性質: それ自体が燃える性質(可燃性)がある。

集め方: 水上置換法または上方置換法が適しています。

確かめ方: 火のついたマッチを近づけると、「ポン」と小さな音を立てて燃える。

④ アンモニア (NH₃)

特有の強いにおいを持つ気体です。

発生方法: 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する。

性質:

色、におい: 無色で、特有の刺激臭がある。

水への溶けやすさ: 水に非常によく溶ける。

空気との重さ: 空気より軽い。

その他の性質: 水に溶けるとアルカリ性を示す。

集め方: 水に非常によく溶け、空気より軽いので上方置換法で集めます。

確かめ方:

ぬらした赤色リトマス紙を近づけると青色に変わる。

フェノールフタレイン溶液をつけたろ紙などを近づけると赤色に変わる。

 

まとめ:気体の性質一覧表

気体 酸素 (O₂) 二酸化炭素 (CO₂) 水素 (H₂) アンモニア (NH₃)
発生方法 うすい過酸化水素水+二酸化マンガン 石灰石+うすい塩酸 亜鉛など+うすい塩酸 塩化アンモニウム+水酸化カルシウム(加熱)
色・におい 無色・無臭 無色・無臭 無色・無臭 無色・刺激臭
水への溶けやすさ 溶けにくい 少し溶ける 最も溶けにくい 非常によく溶ける
空気との重さ 少し重い 重い 非常に軽い 軽い
集め方 水上置換法 下方置換法 水上置換法・上方置換法 上方置換法
確かめ方 火のついた線香が激しく燃える 石灰水が白くにごる 火を近づけるとポンと燃える ぬらした赤色リトマス紙が青くなる

この表のポイントをしっかりおさえれば、気体の問題はバッチリです!