私たちの身の回りにある空気は、窒素や酸素などの気体が混じり合ったものですが、理科の実験では、性質の異なる様々な気体を人工的に発生させて、その特徴を調べます。
ここでは、中学校で必ず習う4つの重要な気体(酸素、二酸化炭素、水素、アンモニア)について、その作り方、性質、集め方を徹底的に解説します。
気体を集めるときは、その気体の「水への溶けやすさ」と「空気との重さの比較(密度)」という2つの性質によって、最適な方法を選びます。
適した気体: 水に溶けにくい気体。(例: 酸素、水素)
方法: 水で満たした容器の中で気体を集めます。
長所: 空気が混じりにくく、純粋な気体を集めることができます。
適した気体: 水に溶けやすく、空気より重い気体。(例: 二酸化炭素、アンモニア以外の多くの気体)
方法: 容器の口を上に向け、底の方から気体をためていきます。
注意: 目に見えないので、集まったかどうかが分かりにくいです。
適した気体: 水に溶けやすく、空気より軽い気体。(例: アンモニア)
方法: 容器の口を下に向け、上の方から気体をためていきます。
注意: 下方置換法と同様、集まったかどうかが分かりにくいです。
生物の呼吸に不可欠で、モノが燃えるのを助ける気体です。
発生方法: 二酸化マンガンにうすい過酸化水素水(オキシドール)を加える。
※二酸化マンガンは、反応を助ける触媒(しょくばい)として働き、それ自体は変化しません。
性質:
色、におい: 無色・無臭。
水への溶けやすさ: 水に溶けにくい。
空気との重さ: 空気よりわずかに重い。
その他の性質: モノが燃えるのを助ける働き(助燃性)がある。
集め方: 水上置換法が最も適しています。
確かめ方: 火のついた線香を入れると、激しく燃え上がる。
生物の呼吸やモノの燃焼で発生し、地球温暖化の原因の一つとされる気体です。
発生方法: 石灰石(主成分: 炭酸カルシウム)にうすい塩酸を加える。
性質:
色、におい: 無色・無臭。
水への溶けやすさ: 水に少し溶ける。
空気との重さ: 空気より重い。
その他の性質: 水に溶けると弱い酸性(炭酸水)になる。
火を消す働きがある。
集め方: 空気より重いので下方置換法が適しています。
確かめ方: 石灰水に通すと、白くにごる。
宇宙で最も多く存在する元素で、非常に軽い気体です。
発生方法: 亜鉛や鉄などの金属にうすい塩酸を加える。
性質:
色、におい: 無色・無臭。
水への溶けやすさ: 水に最も溶けにくい。
空気との重さ: 空気より非常に軽い(最も軽い気体)。
その他の性質: それ自体が燃える性質(可燃性)がある。
集め方: 水上置換法または上方置換法が適しています。
確かめ方: 火のついたマッチを近づけると、「ポン」と小さな音を立てて燃える。
特有の強いにおいを持つ気体です。
発生方法: 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する。
性質:
色、におい: 無色で、特有の刺激臭がある。
水への溶けやすさ: 水に非常によく溶ける。
空気との重さ: 空気より軽い。
その他の性質: 水に溶けるとアルカリ性を示す。
集め方: 水に非常によく溶け、空気より軽いので上方置換法で集めます。
確かめ方:
ぬらした赤色リトマス紙を近づけると青色に変わる。
フェノールフタレイン溶液をつけたろ紙などを近づけると赤色に変わる。
| 気体 | 酸素 (O₂) | 二酸化炭素 (CO₂) | 水素 (H₂) | アンモニア (NH₃) |
|---|---|---|---|---|
| 発生方法 | うすい過酸化水素水+二酸化マンガン | 石灰石+うすい塩酸 | 亜鉛など+うすい塩酸 | 塩化アンモニウム+水酸化カルシウム(加熱) |
| 色・におい | 無色・無臭 | 無色・無臭 | 無色・無臭 | 無色・刺激臭 |
| 水への溶けやすさ | 溶けにくい | 少し溶ける | 最も溶けにくい | 非常によく溶ける |
| 空気との重さ | 少し重い | 重い | 非常に軽い | 軽い |
| 集め方 | 水上置換法 | 下方置換法 | 水上置換法・上方置換法 | 上方置換法 |
| 確かめ方 | 火のついた線香が激しく燃える | 石灰水が白くにごる | 火を近づけるとポンと燃える | ぬらした赤色リトマス紙が青くなる |
この表のポイントをしっかりおさえれば、気体の問題はバッチリです!