私たちの身の回りにある水は、「氷(こおり)」というカチカチの固体になったり、「水」という液体になったり、「水蒸気」という目に見えない気体になったりします。
このように、一つの物質が温度や圧力の変化によって、その姿を変えることを状態変化といいます。
ここでは、状態変化の仕組みと、そのカギを握る「融点」「沸点」について詳しく見ていきましょう。
多くの物質は、固体・液体・気体という3つの状態(物質の三態)をとることができます。
これらの違いは、物質を構成している目に見えない小さな粒子の集まり方によって決まります。
| 状態 | 固体 | 液体 | 気体 |
|---|---|---|---|
| 形 | 一定で、変わらない | 容器に合わせて変わる | 容器全体に広がり、決まらない |
| 体積 | 一定で、変わらない | 一定で、変わらない | 容器に合わせて変わり、圧縮できる |
| 粒子の様子 | 規則正しく並び、その場で激しく振動している | 比較的自由に動き回っている | 空間を自由に激しく飛び回っている |
固体: 粒子がぎっしりと規則正しく並び、お互いを強く引き合っているため、形も体積も変わりません。
液体: 粒子は互いに引き合いながらも、固体よりは自由に動き回れるため、体積は変わりませんが、形は容器に合わせて変わります。
気体: 粒子はばらばらになり、空間を高速で飛び回っています。
そのため、形も体積も決まっていません。
物質がそれぞれの状態に変化するとき、決まった呼び方があります。
例:氷がとけて水になる。
例:水を冷やして氷にする。
例:ぬれた洗濯物が乾く。
水が水蒸気になる。
例:冷たいコップの周りに水滴がつく。
例:ドライアイスから白い煙(気体)が出る。
冬にできた霜がとけずに消える。
物質を加熱していくと、温度はどのように変化するのでしょうか。
純粋な物質の場合、状態変化が起こっている間は、いくら加熱しても温度が一定に保たれるという面白い性質があります。
固体がとけて液体になるときの温度のことです。
液体が固まって固体になるときの温度(凝固点)も、融点と同じ温度になります。
例えば、氷(固体)は 0℃ でとけて水(液体)になり、水も 0℃ で凍って氷になります。
したがって、水の融点(兼凝固点)は0℃です。
状態変化中: 氷と水が混ざり合った状態のときは、いくら加熱しても温度は0℃のままです。
すべての氷がとけきると、再び温度が上昇し始めます。
液体が沸騰(ふっとう)して気体になるときの温度のことです。
例えば、水(液体)は 100℃ で沸騰し、水蒸気(気体)になります。
したがって、水の沸点は100℃です。
状態変化中: 液体が沸騰している間は、いくら加熱し続けても温度は100℃のままです。
すべての水が水蒸気になると、さらに温度を上げることができます。
融点と沸点は、物質の種類によって決まっているため、その物質が何であるかを見分けるための重要な手がかりになります。
| 物質名 | 融点 | 沸点 |
|---|---|---|
| 水 | 0℃ | 100℃ |
| エタノール | -115℃ | 78℃ |
| 鉄 | 1538℃ | 2862℃ |
状態変化は、物質そのものが別の物質に変わる「化学変化」とは異なり、粒子の集まり方だけが変わる「物理変化」です。
この基本をしっかりおさえて、身の回りの物質の変化を観察してみましょう!