私たちの身の回りにある水や空気、鉄などは、一体何からできているのでしょうか?
物質をどんどん小さくしていくと、最後には目に見えない「粒」に行き着きます。
このミクロの世界を理解するための4つの重要なキーワード、「原子」「分子」「元素記号」「化学式」について、その意味と関係性を詳しく解説します。
原子とは、物質を構成している、それ以上分割することのできない基本的な粒子のことです。
イギリスの科学者ドルトンが提唱しました。
1. 種類ごとに、大きさと質量が決まっている:水素原子、酸素原子、鉄原子など、種類によって個性があります。
現在までに100種類以上が見つかっています。
2. なくならない、新しくできない、他の種類の原子に変わらない:化学変化の前後で、原子の組み合わせは変わっても、原子そのものが消えたり、別の原子に変身したりすることはありません。
まるで、様々な種類のレゴブロックのようなものだとイメージしてください。
世界共通で原子の種類を区別するために、それぞれの原子にアルファベット1文字、または2文字の記号がつけられています。
これを元素記号といいます。
「元素」とは、原子の「種類」を指す言葉です。
○ H:水素
○ O:酸素
○ C:炭素
○ N:窒素
○ Fe:鉄
○ Cu:銅
○ Ag:銀
○ Na:ナトリウム
○ Cl:塩素
元素記号は、化学の世界の共通言語です。
多くの場合、原子は単独で存在するのではなく、いくつかの原子が結びついてグループを作っています。
この原子がいくつか結びついてできた、その物質の性質を示す最小の粒子を分子といいます。
○ その物質の性質を持っている:例えば、「水」という性質を持つ最小単位は「水分子」です。
水分子を分解して水素原子と酸素原子にしてしまうと、もはや「水」の性質は失われます。
○ 同じ種類の原子からできている分子もある:酸素分子は、2つの酸素原子が結びついてできています。
○ 違う種類の原子からできている分子もある:水分子は、2つの水素原子と1つの酸素原子が結びついてできています。
鉄や銅などの金属は、原子が規則正しくびっしりと集まってできており、分子という単位をつくりません。
元素記号と数字を使って、分子が「どの種類の原子が」「何個ずつ」集まってできているかを表した式、それが化学式です。
○ 使われている原子の元素記号を書く。
○ 原子の数の個数を、元素記号の右下に小さな数字で書く。
○ 原子の数が1個の場合は、数字は省略する。
○ H₂O(水):水素原子(H)が2個と、酸素原子(O)が1個結びついている。
○ CO₂(二酸化炭素):炭素原子(C)が1個と、酸素原子(O)が2個結びついている。
○ O₂(酸素):酸素原子(O)が2個結びついている。
○ H₂(水素):水素原子(H)が2個結びついている。
○ NH₃(アンモニア):窒素原子(N)が1個と、水素原子(H)が3個結びついている。
これらの言葉の関係を「水」を例に整理してみましょう。
| 用語 | 意味 | 水 (H₂O) の場合 |
|---|---|---|
| 原子 | 物質をつくる最小の粒 | 水素原子(H)、酸素原子(O) |
| 元素記号 | 原子の種類を表す記号 | H、O |
| 分子 | 性質を示す最小のかたまり | 水分子 |
| 化学式 | 分子のつくりを表す式 | H₂O |
レゴブロックの例えで言うと、
● 原子:色や形の違うレゴブロック(水素ブロック、酸素ブロック)
● 元素記号:ブロックの種類を表す記号(H, O)
● 分子:ブロックを組み立ててできた作品(水という作品)
● 化学式:作品の設計図(Hが2個、Oが1個必要)
この4つの基本をしっかりマスターすることが、化学の世界を理解するための第一歩です!