私たちの身の回りにある電気製品はすべて、電気が決まった通り道(回路)を流れることで動いています。
この電気の流れを支配しているのが、「電流」「電圧」「電気抵抗」という3つの主役と、それらの関係を示す超重要ルール「オームの法則」です。
ここでは、電気の基本から、回路のつなぎ方による違いまでを徹底解説します。
電気回路を「水の流れるパイプ」に例えると、とても分かりやすくなります。
単位: A(アンペア)
水の例え: パイプを流れる水の量。
数値が大きいほど、たくさんの電気が流れている。
単位: V(ボルト)
水の例え: 水を流すためのポンプの力。
数値が大きいほど、電気を流す力が強い。
単位: Ω(オーム)
水の例え: パイプの細さや障害物。
数値が大きいほど、電気が流れにくい。
この3つの主役の関係を一発で表すことができるのがオームの法則です。
電圧 (V) = 電流 (I) × 電気抵抗 (R)
この式は、電気の世界で最も重要な公式の一つです。
この式から、以下の関係がわかります。
電圧が大きくなると、電流も大きくなる。
(ポンプの力が強いほど、水はたくさん流れる)
抵抗が大きくなると、電流は小さくなる。
(パイプが細いほど、水は流れにくくなる)
この公式は、形を変えて使うこともできます。
電流 (A) = 電圧 (V) ÷ 電気抵抗 (Ω)
電気抵抗 (Ω) = 電圧 (V) ÷ 電流 (A)
電気抵抗(豆電球など)のつなぎ方には、大きく分けて2種類あります。
つなぎ方によって、電流や電圧のかかり方が大きく変わります。
抵抗が数珠つなぎに、一本道でつながれている回路です。
回路のどこを測っても同じ大きさになります。
I (全体) = I₁ = I₂
水の例え:一本道のパイプなので、流れる水の量はどこも同じ。
各抵抗にかかる電圧の和が、電源の電圧と等しくなります。
V (全体) = V₁ + V₂
水の例え:ポンプの力(V)が、それぞれの障害物(R₁, R₂)を乗り越えるために分けられる。
回路全体の抵抗は、各抵抗の和になります。
R (全体) = R₁ + R₂
結果として、抵抗を増やすほど全体の抵抗が大きくなり、流れる電流は小さくなります。
(豆電球を直列でつなぐと、1つのときより暗くなるのはこのためです。)
抵抗が、途中で枝分かれした道にそれぞれつながれている回路です。
各抵抗にかかる電圧は、電源の電圧と等しくなります。
V (全体) = V₁ = V₂
水の例え:分かれ道があっても、それぞれの道にかかるポンプの力は同じ。
各抵抗を流れる電流の和が、電源から流れ出す電流と等しくなります。
I (全体) = I₁ + I₂
水の例え:ポンプから出た水が、分かれ道で分流し、合流地点で元の量に戻る。
回路全体の抵抗は、各抵抗よりも小さくなります。
電流の通り道が増えるため、回路全体として見ると電気が流れやすくなるからです。
(家庭のコンセントが並列なのは、多くの電気製品を同じ電圧で使え、他の製品のON/OFFに影響されないためです。)
| 直列回路 | 並列回路 | |
|---|---|---|
| 回路図 | 一本道 | 分かれ道 |
| 電流 (I) | どこでも同じ I = I₁ = I₂ |
各部分の和になる I = I₁ + I₂ |
| 電圧 (V) | 各部分の和になる V = V₁ + V₂ |
どこでも同じ V = V₁ = V₂ |
| 抵抗 (R) | 各部分の和になる R = R₁ + R₂ |
全体の抵抗は各抵抗より小さくなる |
これらのルールをマスターすれば、複雑に見える電気回路も、その仕組みを理解し、計算できるようになりますよ。