物質の性質

 

 

身のまわりの物質の性質を見分けよう!

私たちの周りには、数えきれないほどの種類の「物質」があります。

理科では、これらの物質が持つ特有の性質を手がかりに、仲間分けをしたり、見分けたりする方法を学びます。

ここでは、物質を分類する基本的な考え方である「有機物と無機物」「金属と非金属」と、物質を見分けるための重要な指標となる「密度」「溶解度」について解説します。

 

1. 物質の大きな分類

まず、物質はその成り立ちや成分によって、いくつかのグループに分けることができます。

有機物と無機物

物質を構成する成分に「炭素(C)」が含まれるかどうかで大きく分類します。

有機物: 炭素(C)を含む物質のことです。

砂糖やデンプン、プラスチック、紙、木、エタノールなどがこれにあたります。

特徴: 燃やすと、こげて炭になったり、二酸化炭素と水が発生したりします。

生物が作り出す物質や、それらを元に作られたものが多いのが特徴です。

無機物: 有機物以外のすべての物質です。

特徴: 食塩、水、ガラス、そして鉄や金などの金属類がこの仲間です。

燃やしても、基本的にこげたり、二酸化炭素を発生したりしません。

注意: 同じ炭素を含んでいても、炭素そのもの、一酸化炭素、二酸化炭素は例外的に無機物に分類されます。

有機物 無機物
炭素原子 含む 含まない(例外あり)
燃やすと… こげる。二酸化炭素と水ができる。 こげない。二酸化炭素は出ない。
代表例 砂糖、デンプン、プラスチック、紙 食塩、水、ガラス、金属

金属と非金属

主に無機物の中で、特有の性質を持つものを「金属」、持たないものを「非金属」と呼びます。

金属: 鉄、銅、アルミニウム、金、銀などが代表例です。

共通する性質:

金属光沢がある: みがくと特有の輝きを放ちます。

電気をよく通す: 電気伝導性が高いです。

熱をよく通す: 熱伝導性が高いです。

延性(えんせい): 引っ張ると細く伸びる性質があります。

展性(てんせい): たたくとうすく広がる性質があります。

非金属: 金属以外の物質です。

ガラス、ゴム、プラスチック、水などがこれにあたります。

金属のような共通の性質は持ちません。

 

2. 物質の種類を見分ける「ものさし」

見た目がそっくりな物質でも、その種類を特定するための科学的な「ものさし」があります。

密度

物質1立方センチメートルあたりの質量のことで、その物質がどれだけぎっしり詰まっているかを示す値です。

物質の種類によって密度は決まっているため、物質を特定する手がかりになります。

密度の求め方:

密度 (g/cm³) = 物質の質量 (g) ÷ 物質の体積 (cm³)

特徴:

水の密度はほぼ 1 g/cm³ です。

ある物質の密度が水の密度より大きいと水に沈み、小さいと水に浮きます。

同じ物質であれば、量や形が変わっても密度の値は変わりません。

溶解度(ようかいど)

一定量の水(溶媒)に溶けることができる物質(溶質)の限界量のことです。

中学理科では、特に「100gの水に溶ける物質の質量(g)」で表します。

溶解度の特徴:

溶解度は物質の種類によって決まっています。

多くの固体は、水の温度が高いほど、たくさん溶けるようになります。

食塩(塩化ナトリウム)のように、温度による溶解度の変化が小さい物質もあります。

溶解度曲線:

温度と溶解度の関係をグラフに表したものを溶解度曲線といいます。

このグラフを使えば、特定の温度で水100gに何gの物質が溶けるかや、水溶液を冷やしたときに、どれくらいの結晶が出てくるかなどを読み取ることができます。

これらの性質を調べることで、私たちは目の前にある物質が何なのかを科学的に探求することができるのです。