小説

 

 

小説とは?

【定義】作者が想像力で作り上げた、人物、出来事、舞台を、文章で書き表した物語のこと。

【特徴】
「うそ」の世界:ドキュメンタリーや新聞記事と違い、書かれていることは基本的に作者の創作(フィクション)です。
でも、「本当」が描かれている:「うそ」の世界を通して、人間の喜びや悲しみ、友情、成長、社会の問題といった、私たちの現実の世界にも通じる「本当のこと(テーマ)」を描き出そうとしています。

 

小説を読み解くための3つの要素

① 登場人物

小説の世界を動かす中心です。誰が、どんな人なのかを掴むことが第一歩です。

注目するポイント:人物像・性格、気持ち(心情)、人物関係

 

② 構成(物語の組み立て)

物語がどのような順序で組み立てられているかを知ると、話の大きな流れが見えてきます。

構成 内容 例:「桃太郎」
発端 物語の始まり。
登場人物や舞台が紹介され、事件が起こるきっかけが示される。
おじいさんとおばあさんがいて、川から大きな桃が流れてくる。
展開 物語が本格的に動き出す。
新しい出来事が起こり、登場人物の葛藤や対立が深まる。
桃から生まれた桃太郎が成長し、鬼退治を決意。
仲間を集める。
山場
クライマックス
物語が最も盛り上がる部分。
対立が頂点に達し、大きな事件が解決に向かう。
桃太郎一行が鬼ヶ島で鬼と戦う。
結末 物語の終わり。
事件がすべて解決し、登場人物がどうなったかが示される。
桃太郎が勝利し、宝物を持って村に帰る。

ポイント:物語の中で「何かが大きく変わるきっかけとなった出来事」は何か、 そして「最も盛り上がる山場」はどこか、を意識して読むと、全体の構造が見えやすくなります。

 

③ 表現技法・視点

作者が、物語をより効果的に伝えるために使うテクニックです。

視点:物語が「誰の目線で」語られているか、ということです。

伏線:後の展開を読者に「こっそり」予告しておくこと。何気ない一言や小道具が、実は物語の重要なカギだった、ということが多いです。

比喩や象徴:「雪のように白い肌」のように、物事を何かにたとえて表現したり(直喩)、 カラスの鳴き声で不吉なことを暗示したり(象徴)、言葉の裏にある意味を考えさせます。

 

テストでよく問われること

登場人物の心情説明

「この時の〇〇の気持ちを、本文中の言葉を使って説明しなさい」という問題が最も多いです。

【解き方のコツ】

①傍線部の直前・直後から、気持ちを表す直接的な言葉(「悲しかった」「うれしかった」など)を探す。

②直接的な言葉がなければ、登場人物の行動、発言、表情、見える風景などから、どんな気持ちかを推測する。

③「なぜ」その気持ちになったのか、原因となった出来事を本文中から見つけ出す。

原因+気持ちをセットにして、指定された字数でまとめる。

 

行動や発言の理由

「〇〇が〜と言ったのはなぜか、説明しなさい」

これも心情説明と似ていますが、「〜という気持ちだったから」と、行動の裏にある気持ちを答えることが多いです。

 

指示語の内容

これ」「それ」などが何を指しているかを答える問題。

原則として、指示語のすぐ前に答えがあります

 

表現技法

本文中から比喩表現を抜き出させたり、その効果を問うたりする問題。

 

主題(テーマ)

「この小説を通して、作者が最も伝えたかったことは何か」を問う問題。

物語の山場結末で、主人公がどのように変化・成長したかに着目すると、テーマが見えやすくなります。

 

小説を読むときは、「正解」を急いで探そうとせず、まずは物語の世界に浸って、登場人物と一緒にドキドキしたり、悲しんだりしてみてください。

その上で、「どうしてかな?」と疑問に思った部分をじっくり読み返してみると、作者が仕掛けた色々な工夫が見えてきて、国語の勉強がもっと楽しくなるはずです。